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令和6年9月24日 記者会見

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1.発言要旨

 

 今般の石川県での大雨によりまして、これまでに多くの被害が出ております。お亡くなりになられた方々に哀悼の誠をささげますとともに、被災された皆様にお見舞いを申し上げます。

 この被害の状況把握に役立てるために、私が所管しております宇宙や科学技術の分野においても、幾つかの取組を進めております。

 まず、衛星リモートセンシングデータの活用でございますが、JAXA(国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構)は、9月22日12時頃に、大型SAR衛星(合成開口レーダ)「だいち2号」による緊急観測を行いました。

 加えて、複数の民間衛星事業者におかれましても、国土交通省からの要請を受けて、衛星による撮像を行っていただいております。こうした衛星データでございますが、速やかに国土交通省に提供され、同省におきまして、浸水や土砂災害発生の状況把握に活用されたと聞いているところでございます。

 また、SIP(戦略的イノベーション創造プログラム)を通じて開発しました、基盤的ネットワークシステム「SIP4D」でございますが、この成果は、防災科学技術研究所がホームページに開設した「防災クロスビュー: bosaiXview」を通じまして、一般の方向けへの情報発信とともに、今般の現地の被害情報の集約・共有にも活用されております。

 こうした取組を通じまして、大雨による被害への対応、さらには、国・自治体などの災害対応力の向上に貢献してまいりたいと考えております。

 

 

2.質疑応答

 

(問)先日、クラリベイト・アナリティクス引用栄誉賞を日本人が2人受賞しました。いわゆるノーベル賞候補といわれる人が増えたわけですけれども、大臣としての受け止めをお願いします。

 

(答)米国の国立眼病研究所にお勤めの彦坂興秀(ひこさかおきひで)先生と、信州大学及び東京大学にお勤めの堂免一成(どうめんかずなり)先生と、2人もの日本人研究者が受賞したことはもう大変嬉しいことであり、心からお祝いを申し上げます。

 クラリベイト・アナリティクス引用栄誉賞でございますが、様々な研究分野の発展に大きく貢献し、先見性に富んだ研究業績に敬意を表するものでございます。今おっしゃっていただいたとおり、過去には、この賞を受賞された後に、ノーベル賞を受賞された例もあるということでございます。

 このような優れた研究成果を我が国から生み出していくには、研究者がじっくり腰を据えて研究に専念できる環境を整えることが重要でございます。大学などの運営費交付金や科研費などにつきまして、令和7年度予算要求で増額要求を行いました。基盤的経費と競争的経費のデュアルサポートの充実に取り組んでおります。

 なお、来月上旬には、いよいよノーベル賞の各賞の発表が控えておりますので、日本の研究者、また、我が国からの研究成果による受賞を期待いたしております。

 

(問)東京科学大学についてお聞かせいただきたいと思います。10月1日に発足が近づいてまいりまして、医工連携を目玉の一つに据えています。国の成長戦略にとっても重要だと思うのですが、東京科学大学が発足することで、その医工連携の意義であるとか、あるいはどのような成果に期待を抱いているのでしょうか。お考えをお聞かせいただきたいと思います。

 

(答)今年10月に東京科学大学が発足いたしますけれども、東京医科歯科大学と東京工業大学がそれぞれけん引してきた研究領域をさらに進展させるとともに、強力な医工連携を実現することで、新たな価値を創造することを目指しておられます。既に両大学では、人工知能を用いた画像診断システムの研究など、二つの大学の強みを活かした医工連携の取組が開始されております。

 さらに、統合後でございますが、新たに「医療工学研究所」が設置されて、医師や看護師の方々だけではなく、理工学研究者や、製薬企業や電機メーカーの技術者が一緒に医療現場に入って研究開発に取り組むことが予定されております。そうした取組が始まりますと、臨床現場の課題認識に基づく研究開発が一層加速するのだろうということで、大変期待いたしております。

 あと、教育面におきましても、来年の4月には、「医歯理工融合教育プログラム」が開始されます。異分野間で交流・協働する経験をした人材が育成されていくことを期待しています。

 AMED(国立研究開発法人日本医療研究開発機構)におきましても、これまで「医工連携事業化推進事業」などを進めてきておりますが、今般の東京科学大学の発足によって、医工連携が一層推進されて、国民の皆様に速やかに届く成果が多く生み出されていくことを期待いたしております。

 

(問)先週金曜日の会見で聞かせていただいた政策パンフ郵送について、翌日の毎日新聞が「郵送、私だけじゃない。政策リーフレットで高市氏」という見出しで報道しているのですが、要は1人だけ郵送したのではないという発言を毎日新聞は紹介した上で、どの候補が郵送したかは言及せずと書いてあったのですが、どの候補がいつ頃送られたことを指しているのでしょうか。

 

(答)私、この件につきまして、毎日新聞の取材を受けておりません。それで、自民党の総裁選挙を泥仕合にしたくはございませんので、他の候補者については触れません。

 

(問)毎日新聞は会見の内容、質疑応答を見て、「郵送、私だけじゃない」と。「政策リーフレットで高市氏」という記事を出したと。1人だけ郵送したわけではないという会見での発言を引用した上で、高市氏以外のどの候補が郵送していたかは言及せずと。これはうそ八百の可能性があるのではないですか。他の陣営は送っていないのに、そういうでっち上げの発言をしたと疑わざるを得ないのですけれど、どの候補がいつ、どれぐらいの規模で送ったのでしょうか。これ、本当に事実なのでしょうか。

 

(答)他候補のことについて、この役所の記者会見で申し上げるつもりはございません。

 

(問)前回、うそを言ったのではないですか。

 

(答)いや、私は全然うそは言っておりません。

 

(問)だって、1人だけ郵送したわけではないというのは、他の陣営の候補も送っているということではないですか。

 

(答)いや、だからうそは申し上げておりません。

 

(問)どこの陣営だったのですか。

 

(答)いや、だから、この役所の記者会見の場で、他候補もしくは総裁選挙のことについて、お答えすることはいたしておりません。

 

(問)昨日23日に、北海道礼文島付近の空域を、ロシア軍の哨戒機が3回にわたり領空侵犯しました。Xでは既に御自身の発言が多少は影響したかもしれないとの見方も示されていますけれども、改めて今回のロシアの行為の受け止めを伺います。

 

(答)ちょっと一部誤解があるかもしれないですが、総裁選挙での発言によってロシアが領空侵犯したという意味ではなく、総裁選挙の候補者たちの発言、私たちの発言によって、自衛隊が定められた基準の中で適切な行為を取っていただいたことを指しております。

 ロシアの哨戒機ですけれども、三度にわたって、北海道礼文島北方の我が国、領海上空を侵犯したことが確認されました。これに対して、航空自衛隊の戦闘機を緊急発進させて、無線による通告・警告に加えて、初めてフレアによる警告を実施したと承知いたしております。

 我が国領空の侵犯は重大な主権侵害ですし、安全を脅かすものでございますので、受け入れられるものではないというのが政府としての見解だと承知いたしております。

 また、今般のロシア機による領空侵犯ですが、先月26日は中国軍機による領空侵犯があり、また、先月31日には中国海軍測量艦による我が国領海内の航行があり、また、今月に入っても18日に中国海軍空母による初の我が国接続水域内航行があり、こういった状況で、我が国周辺の海空域におきまして、立て続けにこのような事態が発生していることについては、強い危機感を覚えざるを得ないところでございます。

 ただ、防衛省の所管でございますので、防衛省・自衛隊におきましては、引き続き、ロシアや中国の軍事動向に強い関心を持って注視され、状況に応じた厳正かつ必要な対応を実施していただき、警戒監視、また、対領空侵犯措置に万全を期していただくことが重要だと考えております。

 

(問)去年2月の建国記念日に、日本会議主催で、広島県福山市で講演をなさって、セキュリティ・クリアランス制度について、日本会議主催の集会参加者に対して、世論喚起をしてほしいと、岸田総理が慎重姿勢なので、ということを訴えられましたが、大臣は、公務・政務で日本会議と連携していると理解してよろしいのでしょうか。先週の関西での総決起集会でも、日本会議の奈良支部の方が千羽鶴を折って会場に飾られていたことが紹介されていましたが、政務・公務で日本会議と連携して政策実現にまい進されているという理解でよろしいのでしょうか。

 

(答)日本会議議員連盟に入っております。公務では連携をいたしておりません。政務におきましては、主催者は別でございますけれども、日本会議の所属地方議員の方々の御出席もいただいております。

 

(問)集会で、セキュリティ・クリアランス制度、法制上の・・・。

 

(答)それは何月の話ですか。

 

(問)去年の2月の建国記念日の話なのですけれど。

 

(答)去年2月の段階でしたら、岸田総理から、セキュリティ・クリアランス制度についての有識者会議を開いて検討に入るよう、御指示をいただいたところでございます。

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