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令和5年9月8日 記者会見

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1.発言要旨

 

 冒頭発言なし

 

 

2.質疑応答

 

(問)フュージョンエネルギーについて、大臣は力を入れていましたけれども、今回の概算要求で「フュージョンエネルギー・イノベーション戦略」の推進という新規予算が計上されています。その狙いについて教えてください。

 

(答)今年4月に日本初の核融合戦略となる「フュージョンエネルギー・イノベーション戦略」を取りまとめることができました。

 今、フュージョンエネルギーというのは、次世代のクリーンエネルギーでございますので大変期待されておりまして、非常に国際競争が激しくなっております。政府としましては、この競争に打ち勝っていかなければいけませんので、今回の概算要求では、初の国家戦略に基づきまして、ITER計画の推進や原型炉開発の加速に加えまして、新たな取組として、ムーンショット型研究開発制度を活用して、小型化・高度化をはじめとする独創的な新興技術の開発を強化することにしております。

 ちなみに、6年度の要求額は293億円、前年度比37%増ということでございます。

 内閣府としましては、関係省庁が一丸となって必要な予算額を年末に向けてしっかりと確保するとともに、産業協議会を設立して、産業界も巻き込みながらフュージョンエネルギーの実現に向けて、しっかり取り組んでまいりたいと思っております。

 

(問)昨日、JAXAと三菱重工がH-ⅡAロケットの打上げに成功しました。昨年からイプシロンロケット、H3の打上げ失敗が続いている中で、非常にプレッシャーのかかった中での成功ですが、大臣はどのように受け止めていらっしゃいますでしょうか。

 

(答)気象条件に恵まれなかったものですから、これまで3度打上げが延期されておりましたが、昨日、無事にロケットの打上げが成功しまして大変喜ばしく思っております。

 今回、ロケットや衛星の開発に関わられた方々をはじめ、全ての関係者の皆様の入念な御準備と御努力に心から敬意を表したいと存じます。

 今後、「XRISM」が我が国が得意とするX線観測の分野において成果を上げること、それから「SLIM」が我が国として初の月面着陸に成功することを、非常に期待いたしております。

 ただ、ロケットも上がり、分離や軌道投入にも成功しましたけれども、2つの衛星につきましては、この後もしばらく気の抜けない大事な期間が続きますので、衛星の運用に携わる皆様には頑張っていただきたいと思います。

 先ほどおっしゃられましたH3ロケット、またイプシロンSロケットの開発では苦戦が続いておりますけれども、H3ロケットは打上げコストということを考えると、コスト削減に向けて非常に重要な、期待すべき基幹ロケットとなっていきますので、今回の成功に勇気と自信をいただいて、次の打上げに向かって、さらに勢いを増していただくことを期待したいと思っています。

 

(問)先週、ナノテラスに取材に行く機会をいただきましたが、5月の大臣会合の時に大臣も訪問されたと思います。その後も順調に準備が進んでおり、「ファーストビーム」の年内の稼働、また来年度の運用に向けて、順調に準備が進んでいると高田理事長からお聞きしました。一方で、西にあるSPring-8もバージョンⅡということで高機能化が決まりました。

 いずれも、今後の日本の強みである化学や材料分野の研究開発にとても重要な施設だと理解していますが、日本が世界最高峰の高機能の放射光施設を整備していくことの意義を、改めてお聞かせいただければと思います。

 

(答)ナノテラスは、加速器が作り出す極めて明るい放射光を物質に当てて、ナノメートル級の超微細な世界を可視化しようという巨大な顕微鏡でございますので、来年の運用開始を楽しみにいたしております。

 金属材料の表面や反応を観測できるものでもあります。材料分野にも使えますし、異物の混入チェックや、製薬関係などでも大きな力を発揮するのではないかと思っております。

 SPring-8でございますが、1997年の運用開始以降、自動車や蓄電池といったハイテク分野から、食品や化粧品などの私たちの身近な分野でも、画期的な製品開発に貢献しています。

 また、アカデミアの革新的な研究にも大きな役割を果たしてきたということですので、その高度化については、文部科学省での御議論もいただいておりますが、大いに期待するところです。

 世界最高レベルの放射光施設を国内に整備、共用することは、日本の研究力や、産業界の国際競争力の強化に大きく貢献しますし、また世界中の優秀な研究者を引き寄せる国際的な共同研究拠点としての機能も果たすと思っております。非常に大きな期待を持って応援したいと思っております。

 

(問)本日、AI戦略会議があるので、AI関連予算の各省の概算がまとまって報告を受けていると思います。その受け止めをいただきたいと思います。

 

(答)会議は今日この後になりますので、そこで冒頭、私のほうから御報告することにいたしております。

 御承知のとおり、(広島AIプロセスについては)総務大臣が各閣僚ともお話をされて随分前に進んだということです。また概算要求につきましても、非常に重要な分野でございますので大きな増加を見たということです。また詳細はこの後の会議でお話をさせていただきます。

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