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令和5年7月14日 記者会見

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1.発言要旨

 

 経済安全保障担当大臣として、重要土地等調査法関係で御報告申し上げます。

 12日(水)、重要土地等調査法に基づく注視区域及び特別注視区域の第2回目の指定を行い、その旨、官報で公示いたしました。今回、指定いたしましたのは、宮城県、東京都、新潟県、石川県、鳥取県、島根県、高知県、長崎県、鹿児島県、沖縄県に所在する区域で、注視区域121か所、特別注視区域40か所の合計161か所でございます。約1か月の周知期間を設けまして、8月15日から区域指定を施行いたします。引き続き、次回以降の区域指定に向けて、検討・準備を行ってまいります。

 

 

2.質疑応答

 

(問)スタートアップ育成について、バイオベンチャーの育成、特に創薬関係については、ミドル・レイターステージのリスクマネーが足りないことを、自治医科大学の永井先生をはじめとして、多くの関係者が指摘しています。この問題に関して、健康・医療戦略担当大臣としてどう取り組んでいくのか、教えてください。

 

(答)バイオベンチャーへのリスクマネー提供に関する御指摘は、非常に重要なものと受け止めております。

 現在、AMED(日本医療研究開発機構)により、創薬ベンチャーへの支援強化として、AMEDが認定したベンチャーキャピタルによる実用化開発費に相当する額の1/3出資を条件に、残りの2/3を補助する事業を基金を積み増して行っております。「創薬ベンチャーエコシステム強化事業」は、創業5年を超えた企業もお使いいただけるものでございます。

 しかしながら、永井学長によります「死の谷」を乗り越えるための御提案も参考にしながら、経済産業省をはじめ、関係省、関係機関と連携しながら、ミドル・レイターステージへのリスクマネーの提供も十分念頭に置きながら、バイオ創薬・製品開発の課題について取り組んでまいりたいと思っております。

 

(問)名古屋港では今月、コンテナの搬出入を管理するシステムがウイルスに感染して、物流が一時途絶える事態に陥りました。サイバー攻撃とみられるとの報道もあります。港湾は、経済安全保障推進法では基幹インフラの14分野ではないですが、今回の被害を受けて大臣の受け止めを伺います。

 また、今後、サイバー攻撃を防ぐ対策をどのように取られるのか。港湾を基幹インフラに加えるといったことも今後あるのかについても、併せてお聞かせください。

 

(答)名古屋港で発生したシステム障害ですが、今、その原因も含めて国土交通省で調査を進めていると聞いておりますので、まずはその調査結果を待ちたいと思っております。

 物流確保の観点から、港湾が果たす役割は非常に大きいものでございます。特に日本の場合は、貿易量の99.5%程度が海上輸送でございますので、経済安全保障の観点からも非常に重要な役割を果たすものだと思っております。

 経済安全保障推進法の基幹インフラの対象事業に追加するかどうかも含めて、今後、国土交通省、NISC(内閣サイバーセキュリティセンター)とも連携して検討してまいりたいと思っております。

 

(問)今朝、秋田県能代市のJAXAのロケット実験場で、「イプシロンS」ロケットの2段モータの燃焼試験中に、爆発を伴う火災が発生しました。現時点では、人的被害は確認されてはいないということですが、この爆発に対する大臣の受け止めと、必要な対策などあれば、お聞かせください。

 

(答)開発要素としては、H3ロケットの固体ブースターとの推進薬の共通化、推進薬量の増強という、難しい課題に取り組んだ実験であったと思っております。被害状況につきましては、まだ確認中だと聞いております。詳細については、文部科学省及びJAXAにお問合せをいただきたいと思います。

 ただ、宇宙分野における課題は、日本は様々、宇宙に関連して世界のトップを走るような技術を持っていますが、宇宙への輸送能力の強化、つまりロケットを安定的に打ち上げられる環境をつくっていくことが重要だと思っておりますので、しっかりと原因を分析して、また対応していただきたいと思っております。

 

(問)次期衆院選に向けて、自民党は女性議員や女性候補予定者を増やそうと、女性限定の公募や女性候補者への支援金制度の創設、今後は女性議員の比率を30%まで増やす目標を掲げています。こういった自民党の改革案をどのように大臣は御評価されているのか伺います。

 また、女性議員が増える意義や、女性議員が増えるための課題は何だとお考えでしょうか。

 

(答)今、閣僚の立場で、自民党でたくさんの提言がなされておりますが、その全てを細かく読んでいるわけではございませんので、本件についても概要しか承知しておりません。

 その上で、立候補したいと希望する方が、性別やそれぞれのライフステージごとの課題に関わりなく立候補できる環境を作ることは、非常に重要だと思っております。公職選挙法そのものは、性別に関係なく平等に立候補や選挙運動について要件を定めていますが、衆議院は小選挙区制でございますので、自民党の場合、中選挙区時代でしたら、割と女性も含めて立候補するチャンスは多かったのではないかと思いますが、既に小選挙区の支部長として男性の議員が現職でおられる場合、立候補の機会がなかなか得られない、という課題はあるのだろうと思っております。

 そういったことから、恐らく自民党で、小選挙区の支部長についても公募制という形を活用していく方法、また比例代表におきまして積極的に女性の立候補希望者に配慮していく、このような提言がなされているのだろうと考えております。

 女性議員が増える意義ですが、男性議員・女性議員であれ、国会議員は憲法上、全国民の代表でございますから、あらゆる政治課題に対応する責任があると考えております。しかしながら、女性だから気がつけた点も、実はあります。

 私の場合、1回目の政調会長だったときから長くこだわって取り組んできたのが、ホルモンバランスの変化による女性の不調、というのがあります。これは思春期から更年期、高齢になっても続いていくもので、特に更年期の頃に発症しやすい病気もございますので、女性の生涯の健康を守っていくために、取るべき対策を特命委員会を設置して御議論いただきました。

 これは自分自身が更年期も経験し、あのときしんどかったなと。それから、更年期の時になりやすい病気にかかってしまった際、医療機関側にホルモンバランスの知識がなかったことで発見が遅れた経験を持ちましたので、そういう問題意識から自分なりに勉強して、特命委員会を作って御議論いただきました。

 今も続けていただいておりますが、大変うれしいことに、その特命委員会の議論に参加した男性議員の方々が、例えば、自分の妻が不調だった時に気がついてやれなかった、娘の体調に気がついてやれなかったのはこういうことかとよく分かったということで、選挙区でもこういう問題に言及すると、多くの女性有権者の方々から賛同のお声をいただけるようになった、といった効果もあったと思います。

 また、介護などは、女性に負担がかかりがちで、育児もそうである現状は、まだそうなのだろうと思います。私自身も、自分の親の介護の経験で気がついたことをもって、ごみ出し支援の特別交付税制度を総務大臣の時に創設いたしました。性別に関係はないですが、それぞれの性別によって経験したこと、ライフステージによって経験したことが政策づくりに活かせる環境になればいいと思っております。

 

(問)安倍晋三元首相が志半ばで急逝されて1年が経過しました。安倍氏からの保守政治家の松明を受け継いだお一人として、安倍氏が果たせていない政策課題にどう向き合っていく御覚悟か、お伺いいたします。

 

(答)安倍元総理は、史上最長期間、内閣総理大臣を務められました。特に外交力、防衛力、経済力を含めた日本の国力を強くするために頑張ってこられた方だと思っております。

 現在の私の立場では、大臣としての担務の中で、特に経済力、技術力、情報力を強くしていく、そのために力を尽くしたいと思っております。

 特に技術力で言いますと、宇宙分野やフュージョンエナジーの分野で非常に素晴らしいものを日本は持っておりますし、これから経済力を強くしていこうと思いますと、やはりセキュリティ・クリアランス制度をしっかりと法制化していかなければいけないと思っております。情報力に関しましても、先般からの災害でも、携帯の基地局が壊れて電話が繋がらないといった話がありましたから、通信における宇宙の活用は非常に重要になってきていると思います。自分の立場でできることを精いっぱい努めてまいりたいと思っております。

 

(問)安倍元総理の奈良の留魂碑前にごみ袋が置かれている悪質なコラージュ映像が出回っていて、大臣もツイートされていましたが、改めてそうした悪質な行為に対するお考えと、慰霊碑や献花台に関しましては、県連の関係者や有志の方々が色々と奔走されてやっておられ、7月8日の当日はユーチューバーのような人間たちが読経の際に暴れるなど、命の危険性も関わるような中で、当時、銃撃現場に居合わせた方々も多数あの場で現場を取り仕切っておられまして、そうした彼らに対するコメントをお願いしたいなと思います。

 

(答)留魂碑の建立につきましても、献花台の設置につきましても、自民党奈良県連有志、また議員の皆様だけではなくて、自民党を御支持いただいている民間の皆様にも大変な御協力を賜りました。心から感謝を申し上げます。

 留魂碑の建立につきましても、随分長い間、議論しました。設置する場所、当初は事件現場近くということも考えましたけれども、例えば悪い想像をしますと、ペンキをかけるなどの被害や、トンカチで破損されるような被害などが起きてしまってはいけないので、霊園の方の御協力を賜って霊園内といたしました。

 惨劇の現場となった奈良県の関係者は、大変つらい思いをしています。自分たちが安倍元総理を守ることができなかったという痛恨の思いの中で、色んなことに取り組んできました。ですから、留魂碑のコラージュ画像については、ただコラージュ画像であると言われても容認し難い気持ちは強くございます。

 また、献花台に関しましても、花供養に至るまで2日間、暑い中で立ち続けて、献花台の設置に至るまでも、道路の使用許可をいただいたり、警察との打合せも含めて様々御苦労をいただきましたので、心から感謝を申し上げております。

 途中で暴れられた方がいらっしゃって、青年局の者がけがをしてしまったのは本当に悔しく、残念です。

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