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2015年11月30日 「情報通信の開発指標を考える国際シンポジウム(WTIS-15)in広島」記者会見

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〔冒頭発言〕

 皆様、お疲れ様でございます。東京からわざわざ同行いただいた皆様、地元の報道の皆様にも感謝を申し上げます。
 まず、今回のWTIS-15については、昨日の公式レセプションから先ほどのVIP昼食会まで参加をしました。
 公式レセプションは、閣僚をはじめとする各国からの参加者に多数ご参加いただきました。本会合は、今回が初めて日本で開催された会議だったということもあり、広島県、広島市、地元の企業、さらには、展示出展企業との交流を深めていただく良い機会だったのではないかと思います。
 今朝の開会式では、「グローバル・デジタル・コネクティビティ」をキーワードとして、IoTをはじめとするICTの重要性に言及させていただいたうえで、防災やデジタルディバイドの解消など、ICT分野における総務省の国際的な貢献の事例を紹介いたしました。
 また、開会式に続けて行われた閣僚ラウンドテーブルでは、日本政府内で私自身が取り組んでいる「IoT時代のデータ利活用の推進」について、話をいたしました。
 これに加え、タイのタレス国家放送通信委員会委員長、フィリピンのモンテホ科学技術大臣とバイ会談をさせていただき、ICT分野における協力関係の構築や強化に向けて合意いたしました。
 2日間の日程でシンポジウムに参加いたしましたが、ICTがいかに「持続可能な開発」に貢献できるかについて、幅広く閣僚の皆様のお考えをお聞かせいただくことができたと考えております。
 今回のこうした議論を踏まえ、我が国が率先して、ICTに関する国際協力を一層推進し、先進国、開発途上国を問わず、各国が直面する様々な課題をICTの力で解決することができるよう、今後も、官民を挙げて取り組んでまいります。
 また、本日、各国VIPとの間で昼食会を設けましたが、その間、各国閣僚の席を回り、来年4月に我が国で開催を予定しているG7香川・高松情報通信大臣会合にどういった意見を反映して欲しいか、要望を聞かせていただきました。様々なご意見を伺うことが出来たので、来年のG7サミットに向けて、今後の我が国の取組に向けて、皆様の意見を反映させていきたいと思っています。
 残る2日間についても、活発な議論をいただけることを期待しています。
 私からの報告は、以上です。


〔質疑応答〕

<広島での国際会議開催の意義>

問: 中国新聞の桑島と申します。宜しくお願いします。広島の行政では国際会議の誘致に力を入れていますが、今回この会合を日本で初めて、それを広島で開催したことを受けて感じられたこと、メリットなどお聞かせいただけばと思います。

答: 広島は、来年の外相会合も予定されている場所でありますが、今回、広島で開催したのは、ICTがテーマでございましたので、観光や医療の分野を中心にICTの利活用が進められている場所であるというのが第1の理由です。
 また、昨日夕刻までに到着された各国閣僚や関係者の皆様と「平和プログラム」に参加させていただきましたが、被爆地として平和に向けた日本のリーダーシップを発信する一つの機会にもなったと思います。特に、いかに科学技術を幸せのために、また、社会的課題の解決のために使っていくかという、科学技術の平和利用の大切を皆で共有出来たのではないか、と思っています。
 また、多くのICTのリーダーの方々に広島を訪れていただいたことによって、これから、広島と諸外国との持続的な良い関係が深まっていくと思いますので、地方創生という観点からも意義があったのではないかと考えています。

問: 瀬戸内海の景色などはいかがでしたでしょうか。

答: 素晴らしかったです。私は海無し県の奈良県で育ったものですから、水辺を見るとわくわくします。多くの閣僚からも景色の素晴らしさを褒めていただきましたし、中には「広島だから、来たのだ」と言っておられた閣僚もいました。

<社会的課題解決のためのICTの活用>

問: NHKの木下です。最初の開会ご挨拶の中で、「社会的課題を解決出来るのはICTなのだ」という話があったかと思います。今後、ますますICTが進歩進展していく中で、特にどの分野で社会的課題解決に貢献できるとお考えでしょうか。

答: 国際協力ということで言いますと、昼食会の時間に閣僚の間を回って聞いた要望で多かったのは、防災ICT、それから教育にICTを活用したいということ、そして医療でした。特に、エボラ出血熱に苦しまれた国の閣僚からは、迅速に連絡を取り合わなければいけないということで、医療分野でのICTの活用が必要であること、そのためには、情報通信基盤の整備も必要ですし、キャパシティ・ビルディングについても協力して欲しい、というような人材育成へのニーズもございました。
 日本でも同じだと思います。防災、医療、教育の分野は、私たちの命、安心安全を守る、どの地方に住んでいても安全に安心して生活できるということでは重要だと思いますし、いつも申し上げているとおり、どこに住んでいても質の高い教育が受けられる、必要な行政サービスが受けられるという意味での意義も非常に大きいと思っています。
 今後、IoTというものを進めていく中においての1つの問題意識ですが、今、IoTについては企業の投資意欲が高いです。経営計画での予算化も進んでいます。ですから、多くの企業が一生懸命取り組もうとしている。ただ、その場合の投資が海外中心に行われるというのではなく、できるだけ、国内を潤していただきたいという思いがございます。自動運転もファクトリー・オートメーションも重要な分野でありますけれども、特に国内投資ということで期待できるのは、都市サービスや小売業であり、農業だろうと思います。セキュリティやプライバシーといったリスクを低下させることによって、こうした分野を中心に、国内への投資が進んでいくのではないかと思っています。

<G7香川高松情報通信大臣会合へ反映させる参加国からの要望>

問: 日本経済新聞の学頭です。冒頭のご発言の中に、来年のG7の高松でのサミットに今回の参加国の意見を反映させるという、VIPとの昼食会でのお話がありましたが、クローズドの場だったので差し支えない範囲で結構ですが、具体的にどういったことを活かしていきたいか、(昼食会挨拶の)最初にデファクトスタンダードの話もありましたけれども、どういった要望が多かったのか、大臣の問題意識をお聞かせいただきたく思います。

答: だいたい先程申し上げたような部分ですね。農業にICTにもっと活用したいという話もいただきましたし、また、災害、教育、医療への活用ニーズは非常に高かったです。ただ、国によっては海底ケーブルを利用できない状況にある国もありますし、また、インキュベーション、起業をする人のために場所を提供したいと考えている政府もあるのですけれども、ハコはあるのだけれども中に入れるものがない、パソコンが欲しい、といった話もありました。それから、人材教育に対しての協力をして欲しいなど、様々なご意見を伺いました。

<開発途上国へのインフラ支援>

問: 共同通信の小林です。お疲れ様でした。先程の要望の中で、医療や防災分野での話が多かったということですけれども、そもそも今回参加したアジアやアフリカ諸国は、インフラそのものが脆弱な国が多いのではないかと思いますが、そういった点については、解決に向けてどういった取組が必要だとお考えでしょうか。

答: それぞれの国で、たとえば自力で電波塔を増やそうと頑張っている国もございます。ただ、それには時間がかかり、またお金もかかるとおっしゃっていた国もございますし、絶対的に資金が足りないので資金援助、また、人材援助を求めておられる国もございます。
 今後、来年の情報通信大臣会合に向けて、お伺いした意見も含めて整理をして、そこからどういった発信ができるのかということを、しっかりとまとめ上げていきたいと思います。

答: (事務方)それでは、この辺で終了とさせていただきます。

答: どうも、本当にお疲れ様でございました。


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