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2015年12月22日 予算折衝・地方財政対策関係記者会見

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〔冒頭発言〕

 皆様、おはようございます。
 先ほど、麻生財務大臣と地方財政対策等について折衝し、合意いたしました。その内容についてお話しいたします。

【地方財政対策(1)】

 まず、地方財政対策でございます。
 平成28年度の地方財政対策にあたりましては、「経済・財政再生計画」の初年度でもあり、経済再生と財政の健全化の両立を図ることを使命として取り組みました。
 地方創生等の重要課題に取り組みつつ、地方団体が安定的な財政運営を行えるよう、平成28年度の一般財源総額については、前年度を0.1兆円上回る61.7兆円程度を確保することとしました。
 地方税が大幅に増収となる中で、地方交付税総額について、昨年度とほぼ同程度となる16.7兆円程度を確保しつつ、赤字地方債である臨時財政対策債の発行額を、前年度から、0.7兆円の大幅減とするなど、一般財源の質を高めることもできました。
 歳出面でございますが、地方の重点課題であります高齢者支援や自治体情報システム改革などに取り組むため、地方財政計画の歳出に、「重点課題対応分(仮称)」0.25兆円を計上することとしました。
 また、「まち・ひと・しごと創生事業費」については、地方団体が自主性・主体性を最大限発揮して地方創生に取り組むことができるよう、平成28年度においても、引き続き1兆円を計上することとしました。
 さらに、公共施設等の老朽化対策のための経費を0.15兆円充実することとしました。
 平成28年度は、地方税・地方譲与税等が大きく伸びまして、リーマンショック以前の水準となる41.3兆円にまで回復することが見込まれます。
 これに伴いまして、折半対象財源不足が大幅に減少し、臨時財政対策債の発行も大幅に減少させることができました。
 危機対応モードから平時モードへの切替えを進めることとしまして、必要な歳出0.4兆円を確保した上で、同額を歳出特別枠から減額することとしました。
 交付税の別枠加算につきましては、地方交付税総額について、前年度とほぼ同程度の16.7兆円を確保した上で、廃止することとしました。
 このように、平成28年度の地方財政は、地方が自由に使える一般財源総額をしっかり確保するとともに、地方財政の健全化を同時に進める内容といたしました。
 これは、ローカル・アベノミクスの推進によりまして、地方税収の増収が実現し、地域経済再生が財政健全化を促すという好循環が確立しつつあることを示すものでございまして、「地域経済再生と財政健全化」の両立を図ることができたと考えております。

【予算重要項目】

 あわせて、地方財政対策以外の予算重要項目につきましても、折衝を行いました。
 まず、地方創生や1億総活躍社会の実現、ワーク・ライフ・バランスの向上を図るため、ICTを活用し時間や場所にとらわれない柔軟な働き方を実現し、地方への人の流れを創出する「ふるさとテレワーク」の普及展開が不可欠でございます。
 このため、「ふるさとテレワーク」拠点の整備を行う地方自治体等への支援を拡充するため、「ふるさとテレワーク推進事業」について、7.2億円を確保しました。
 次に、「IoTおもてなしクラウド事業」は、ICカードやクラウド等、ICT技術の活用により、母国語による情報提供や支払い手続の簡素化等、訪日外国人向けのICT環境の実現を図るものです。
 経済の活性化に大いに寄与するものでありますので、6.5億円を確保しました。
 両事業とも、その実現への大きな道筋をしっかりつけることができたと思っております。
 なお、現段階におきましては、予算の編成作業にあわせて計数整理中でございますので、詳細につきましては、24日に予定されている政府予算案の閣議決定後に、事務方から説明させることといたします。
 私からは、まず大臣折衝の結果について申し上げました。


〔質疑応答〕

<地方財政対策(2)>

問: 共同通信の宮沢と申します。地財対策についてお聞きしますが、一般財源総額が今年度より微増で、かなりまた大きい水準が確保できたかと思うのですが、大臣がおっしゃったように、地方創生とかローカル・アベノミクスの取組というのは、これから本格化すると思いますが、自治体に期待されることについて大臣のお考えをお聞かせください。
答: 私から自治体に期待することでございますか。
 まず、先ほど申し上げましたとおり、これから財政の健全化も、そして経済の再生も一緒に進めていかなければいけません。それぞれの地方が独自に知恵を絞ってサービスを展開され、そしてまた、それが雇用を生み出して、税収の増にもつながっていく、そういう形を作りながら、しっかりと財政健全化を行っていかなければなりません。
 一般財源総額は、どこの自治体に住んでも、必要な社会保障などのサービスがしっかりと受けられる、そういった財源保障的な意味も含めて、必要額を確保いたしましたけれども、それでも、攻めの戦略もこれから打っていきたいと思いますので、各地方におかれましても十分に知恵を絞っていただいて、積極的な取組をお願いしたいと思っております。

問: 日経新聞の杉本と申します。地財対策の中で、3番の地方財政の健全化の中のポツの3つ目なのですけれども、歳出特別枠については、必要な歳出を0.4兆円確保した上で、同額を確保ということで、これは28年度については、27年度の0.85兆円から減額して0.45兆円残っているという理解でよろしいでしょうか。

答: 歳出特別枠でございますけれども、まず、平時モードへの切替えを進めていくということが基本的な理念でございます。
 地方の「重点課題対応分」や公共施設の老朽化対策について重点的に0.4兆円の歳出を確保した上で、同額を歳出特別枠から減額したということです。
 27年度に0.85兆円の歳出特別枠がございましたので、合わせますと実質的には同水準を確保したということです。
 特に、メリハリを効かせて歳出を重点化する、効率化するといった意味で、大きく前進があったものだと考えております。

問: もう1点よろしいですか。地方税と地方譲与税を合わせた額なのですけれども、41.3兆円ということで、これは過去の実績と比べると、過去最高の額になるのですか。

答: 20年度が地方税・地方譲与税等を合わせて41.6兆円です。

問: もう1点、一般財源総額でやや細かいのですけども、28年度が61.7兆円で、27年度が61.5兆円となっており、差引きプラス0.1兆円と記載があるのですけれども、小数第2位以下の関係だと思うのですが、できれば小数第2位まで教えていただけると。

答: (事務方)そこは、まさに四捨五入の関係でありまして、先ほど大臣の方からも話がありましたとおり、現在、細かい計数は整理中でございますので、また閣議決定いたしましてから、事務方からその辺りの話はさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。

問: では、よろしいですか。ありがとうございました。

答: 後ほど、また閣議が終わりましたらまいりますので、よろしくお願いします。お疲れ様でございます。


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