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2016年6月17日 記者会見

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〔冒頭発言〕

 皆様、おはようございます。
 今朝は、官邸で、国家安全保障会議、閣議、閣僚懇、月例経済報告等に関する関係閣僚会議がございました。

【内浦湾を震源とする地震に係る被害等】

 今般の「内浦湾を震源とする地震」で被害にあわれた皆様に、お見舞いを申し上げます。
 被害の状況は、本日午前7時00分時点で、人的被害は軽傷1名、物的被害は住家の一部損壊が3棟となっています。
 消防庁では、地震発生と同時に、消防庁長官を長とする災害対策本部を設置し、現在も対応中でございます。
 なお、緊急消防援助隊の出動を必要とするような余震などが発生した場合に備え、近接する青森県、岩手県、秋田県、宮城県の統合機動部隊が、1時間以内に出動できる体制を確保しています。

【マイナンバー交付計画の公表(1)】

 5月に作成しました「マイナンバーカード交付促進マニュアル」において、市区町村に対し、滞留分のカードに係る交付通知書送付完了時期の目標などを盛り込んだ、「マイナンバーカード交付計画」の策定を要請していました。
 このたび、各市区町村において、カード交付計画が策定され、これに基づく交付通知書送付完了時期の見込みを取りまとめましたので、全市区町村の一覧の形で公表をいたします。
 これにより、申請された方が、いつ頃交付通知書を受け取ることができるか、わかるようになります。
 この計画策定を通じ、各市区町村においてカードの早期交付に向けた検討がなされた結果、申請のあったカードに係る交付通知書は、8月末には95%が送付され、11月末までに全て送付される見込みの計画となっています。
 各市区町村におかれましては、本計画に基づき、1日も早くカードがお届けできるよう、取り組んでいただきたいと考えています。総務省としても、計画進捗のフォローアップを行い、各市区町村に対して、必要な支援を実施してまいります。
 なお、滞留分の解消後においては、マイナンバーカードの申請から交付通知書の発送に至るまでの標準期間は、概ねの1か月以内となる見込みでございます。国民の皆様には、積極的な申請を期待させていただきます。
 詳細は、住民制度課にお問い合わせください。
 私からは、以上です。


〔質疑応答〕

<知事が辞めたときは副知事が残期間を務める制度>

問: 幹事社の時事通信の増渕から1問質問いたします。東京都の舛添知事が辞職することになりまして、これで3代続けて任期途中での辞職ということになります。これに関連して、先日、河野大臣が記者会見で、知事と副知事をセットで選挙で選んで、知事が途中辞職した場合は、副知事が残りの期間を務めるということにしてはどうかというような提案をしたわけですが、地方自治を所管する大臣としての所見をお願いします。

答: 河野大臣の御発言録を拝見しましたが、御発言の趣旨は、都道府県知事などの人口規模が大きい地方公共団体の長の選挙について、選挙に係る費用や短期間での知名度選挙となっているなどの問題に対する解決策として、「知事と都知事をセットで選挙し」、「知事が辞めた時には、副知事が知事として残留期間を務める」こととしてはどうかというものであったと考えます。
 現行制度では憲法第93条第2項の規定がございます。憲法第93条では、「地方公共団体の長、その議会の議員などは、その地方公共団体の住民が直接これを選挙する。」となっています。まず、選挙に係る費用というのは確かに大きなもので、納税者の大変なご負担になるものではありますけれども、民主主義の対価としては必要だと考えます。
 仮に、河野大臣の御提案を踏まえて制度を検討する場合には、まず、先ほど紹介申し上げた、「長の直接公選制を定める憲法との関係」をどうするかという問題があります。それから、現行制度上、「副知事等は議会の同意を得て長が選任する長の補助機関として位置づけられ、また、設置の要否やその数については、地方公共団体の条例で定める」ということにされています。
 また、知事はお一人ですが、副知事の数は県によって違います。ですから、そのうちお一方を選ぶのか、お二方を選ぶのか、そういったことも含めて課題があるのと、例えば、知事と副知事お二人を公選で決めるということになった場合に、今回のような政治資金のあり方による辞職というケース以外も考えられます。政策、行政執行のあり方に関することで不信任が出て、二人とも失職したらどうするのか。こういったケースも想定できます。
 河野大臣のおっしゃる大規模な人口の自治体というのを、どの線で切るのかという問題もございます。
 東京都は確かに広大な地域であり、人口も大きな都市ですから、選挙に費用がかかるというのはよく分かりますが、その分、予算規模も大きいものです。地方で小さな県であっても、選挙に係る費用というのは一定程度発生し、小さな人口の県であれば、予算規模も小さい。予算規模に占める選挙費用の割合ということを考えますと、人口規模によって制度を変えるということについての議論も出てくるかと思います。
 今、私が思いつく範囲内で申し上げましたけれども、やはり選挙制度のあり方にも関連します。また、憲法との関連もありますから、かなり慎重な検討が必要なお話だと感じました。

<舛添知事の辞職に伴う都議会及び参議院選挙への影響>

問: フリーランス記者の上出と申します。今の舛添知事の辞職に関連した質問です。いろいろいきさつがありまして辞職されたわけです。ただ、そのあとですね、都議会は一切開かれない。自民・公明は、そういった百条委員会の設定を含めて、今後追求しないというようなことを、そういう姿勢を示しています。それについては、幕引きをしてしまって、いろんな問題が残ったまま、これでいいのかっていう批判もございます。これは、参議院選挙に影響を及ぼさないために自民党がやっているのではないかという批判もございますが、これについては、大臣としてはどのように受け止めておりますでしょうか。

答: それは、都議会議員の先生方の御判断であろうかと思います。今、自民・公明とおっしゃいましたが、昨日も、民進党の議員の方が、こういうことばかりやっていていいのか、もっとほかに議論すべき議題があるといったことから、セットされていた委員会を開かないといった判断をされたというようなことを、インタビューで答えておられました。
 これは、都議会の議員の皆さんが都民の代表として、今、都議会で何をすべきかということも含めて、様々な観点から判断をされたことだと考えております。参議院選挙への影響ということでの判断だということは承知しておりません。

<マイナンバー交付計画の公表(2)>

問: 日本テレビです。おはようございます。先ほどお話しになったマイナンバーカードの件なのですが、一応今年中に希望者には全て行き渡るということで結果が出ましたので、その御感想と、今、交付計画をこういう形で取りまとめたため、早まったというか、御希望されていた11月末までというのに間に合った、間に合うというような感じになったのかということを伺えればと思います。

答: そもそも法律上は、マイナンバーカードの交付は市区町村長の責任においてやっていただくべきものでございますが、私どもは、マイナンバーカードをより便利で使い勝手のいい、そして、安心できるカードにするという作業に取り組んでまいりました。
 そうすると、肝心のカードがお手元に届かないということでは、その先を考えても虚しいものがございますので、この際、差し出がましいことかとは思いましたけれども、しっかりとした交付計画により、まず通知カードをお届けいただく、そして、申請された方には、マイナンバーカードの交付をしっかりとしていただくということ、これを促進するのが非常に重要なポイントだと思いました。
 マイナンバーカードそのものはもう既に作成されて、市区町村にあるわけでございますから、その先、住民の方々への交付というところで、特に大規模な都市部の地域においては交付が遅れているということですから、その課題も十分に伺った上で、大規模であっても割と順調に交付が進んでいる自治体の事例も伺い、助言をしながら、計画を策定していただくということを思い立ったわけでございます。
 今回、検討がなされたということで、新たに土日開庁ですとか、それから、時間外も窓口を設置して、早期交付に努めるということですとか、必要な人員や端末の増加などの体制強化についても検討をしていただいた上で、この交付計画を策定していただきました。
 今後、総務省としても、毎月、この「マイナンバーカード交付計画」のフォローアップ調査を実施します。進捗状況の確認を行った上で、滞留の解消見込みが遅くなってくる団体があれば、個別にまた事情をお伺いして、「マイナンバーカード交付促進支援チーム」を作っておりますので、ここから必要な支援を行っていくということを考えています。
 特に、マイナンバーカード交付事務にかかる経費につきましては、「個人番号カード交付事業事務費補助金」ということで、昨年度約40億円が措置されまして、今年度は約87億円の予算が措置されています。
 この度、「マイナンバーカード交付計画」を策定していただきましたので、この実行を強力にサポートして早期交付を促進するということで、統合端末の整備経費とカード交付予約システムに係る経費などを、新たに事務費補助金の対象経費とすることに致しました。
 これによって、多くの方に計画通りにマイナンバーカードが届くことを、大いに期待致しております。

<舛添知事の辞職に伴う参議院議員選挙への影響等>

問: 共同通信の佐伯と申します。参院選についてお伺いします。一つ前の質問とも重なるのですけれども、今回の舛添都知事の辞任に関して、立候補を推した候補ということで、参院選への影響は避けられないという見方がありますけれども、その辺について、どのようにお考えなのかということと、今回の参院選は公示まで1週間を切ったわけですけれども、参院選の争点について、大臣としてどのようにお考えですか。

答: 今回の舛添都知事の辞任ということに関しては、やはり自民党、公明党、前回の選挙の時に推薦を致しておりますから、その責任については、党でも十分に理解をし、皆様にもお伝えをしていると承知しています。
 その上で、今後このようなことがないように、候補者を推薦する場合には、しっかりとその方の資質というものを精査していくということになるかと思います。
 参議院選挙への影響ということについては、私には分かりません。参議院は参議院で、これは国政の選挙でございますから、国政の課題についてしっかりと、それぞれの候補者が力強く訴えていかれることが重要だと思います。
 参議院選挙の争点ということでございますが、これは、前回の選挙の時にも私は申し上げましたが、争点というのは、そもそも有権者の方がお決めになることであろうと思います。有権者の方が何に一番興味をお持ちになり、何を基準に候補者を選ぼうとされるのか。争点というのは、それぞれの有権者の胸の中にあるものだと思いますので、有権者の方々が興味を持っておられること、そして、国政に期待されていることを的確に捉えて、それを打ち出していくということが大切だと思います。公約にも様々な項目がありますから、候補者によって、やはりその中で何を重点的に訴えていくかというのは違ってくるのだと思います。

問: ほか、よろしいでしょうか。ありがとうございました。

答: どうもお疲れ様でございます。


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