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2017年7月4日 記者会見

更新日:

〔冒頭発言〕

 
 皆様、おはようございます。
 開始時間が遅くなって、申し訳ございませんでした。
 今朝、官邸では、閣議、閣僚懇、そして、日EU経済連携協定交渉に関する主要閣僚会議に出席をしてまいりました。
 EUの会議の前に、北朝鮮ミサイル発射によります国家安全保障会議が挟まりましたので、会見の開始時間が遅くなりました。
 
【「森林の管理・活用に関する行政評価・監視」について】
 
 本日の閣議におきまして、私から関係4省の大臣に対し、「森林の管理・活用に関する行政評価・監視」の結果に基づく勧告を行う旨、発言いたしました。
 本勧告におきましては、我が国の森林の適切な管理を促すとともに、新たな木材需要の拡大を推進する観点から、「森林の土地所有者届出の励行」、「国の庁舎に適用される厳格な耐火規制の妥当性を検証し、その結果を踏まえた見直しの検討」、「木質バイオマス発電設備に納入する燃料チップの由来に係る証明書類の入手・作成の徹底」などを求めております。
 関係省におかれましては、この勧告を受け、必要な措置を着実に実行していただきたいと考えています。
 詳細につきましては、行政評価局に御確認をお願いいたします。 
 
【総務省幹部人事について】
 
 総務省の幹部人事についてでございます。本日の閣議で、内閣の承認を得られました。7月11日(火)に発令の予定でございます。
 まず、佐藤事務次官はこの度退任され、後任には安田充自治行政局長を充てます。また、次官級職員3名の退任、本省の局長級職員の昇任、転出などに伴う幹部異動を行います。
 この一環としまして、国際担当の総務審議官に技官の富永昌彦総合通信基盤局長を充てることとしました。
 その他、中級職採用の澤田稔一を大臣官房サイバーセキュリティ・情報化審議官に充てることといたしました。中級職の採用者を、本省の部長・審議官級に充てるのは、平成13年の総務省発足以降初めてのこととなります。
 また、情報セキュリティ対策強化のため、政策統括官を情報セキュリティ担当として、谷脇康彦情報通信国際戦略局長を充てることとするとともに、「サイバーセキュリティ課」を創設することといたしました。
 併せて、部長・審議官クラスの一連の人事を行うことといたしました。
 詳細は配布されている資料のとおりでございます。
  
【「ふるさと納税に関する現況調査」について】
 
 「ふるさと納税」につきまして、平成28年度の実績や地方団体の最新の取組状況などについて調査し、その結果を取りまとめたので、公表いたします。
 「ふるさと納税」の平成28年度受入実績は約2,844億円(対前年度比1.7倍)、約1,271万件(対前年度比1.8倍)となっており、着実に伸びています。
 「ふるさと納税」がこのように広く国民の皆様に活用されていることについては、地方創生を進める観点からも大変心強いことだと感じております。
 また、熊本地震や新潟県糸魚川市の火災などによる被災地への支援としても活用されました。
 「熊本県に対し、約8億円」、「熊本県内市町村に対し、約73億円」、「糸魚川市に対し、約5億円」と、いずれも前年度に比べて大幅な増となっており、改めて、国民の皆様の温かい御支援に感謝を申し上げます。
 今回の調査を通じまして、各地方団体からは、子育てや教育、まちづくりに活用され、様々な効果が生まれているとの、御報告をいただきました。
 また、返礼品の送付を強調するのではなく、「ふるさと納税」の使途について、地域の実情に応じて創意工夫を図って募集を行う取組が着実に進みつつあることも明らかになりました。
 今後も「ふるさと納税」が広く行われ、地方団体において財源が効果的に活用され、地方創生につながる取組が積極的に展開されることを期待いたします。
 
 【台風3号の影響による注意喚起】
 
 台風第3号でございますが、今朝8時頃、長崎県付近から上陸し、現在、中国・四国地方に向かって移動しているとのことです。
 また、東北地方に停滞している梅雨前線ですが、台風の影響により活動が活発化しています。北陸地方から東北地方において、5日明け方にかけて大雨の見込みとのことでございます。
 昨日来、各報道機関におかれましても、多くの方々に安全の確保を呼びかけていただき、感謝申し上げます。
 各団体で避難指示・勧告、また、避難準備情報が出されていますので、地域住民の皆様におかれましては、災害情報に十分留意していだたき、早めの避難をしていただくなど適切な対応をとっていただきたいと存じます。
 また、増水している河川などには近づかないよう、くれぐれもお願いをしたいと思います。
 なお、消防庁において、応急対策室で情報収集体制を強化しております。
 私からは、以上でございます。
 

 

〔質疑応答〕


<東京都議会議員選挙の結果に対する受け止め及び今後の取組>


問: 幹事社の朝日新聞の久永と申します。1問だけ御質問いたします。都議選について伺います。2日投開票の東京都議選挙で、自民党はかつてないほど歴史的な大敗を期したわけですけれども、この敗因の受け止めと、これから、都民をはじめ国民の信頼をどのような形で取り戻していこうと思われているのか、安倍政権を支えてこられた一閣僚としての御所見を伺えればと思います。


答: 政権に緩みがあるのではないかとの厳しい御批判を、真摯に受け止めております。
 特に4年間、こつこつと真面目に働いてこられた自民党都議の先生方が、国政に関する御批判の影響を受け、残念な結果に終わったことは誠に申し訳なく存じます。
 今後、一層の緊張感をもって誠実に職務に当たりますとともに、政策の実現に全力を尽くして、結果を出させていただくことによって、国民の皆様の信頼を回復してまいりたいと思っております。


<平成28年度ふるさと納税受入額の実績に対する評価及び見直し要請>


問: 産経新聞の大坪ですが、ふるさと納税についていくつかお願いいたします。まず、28年度のふるさと納税の受入額が前年度比1.7倍になりましたが、伸び率としては低下していると思いますがどう評価されていますでしょうか。あと、29年度は返礼品の見直しを要請されましたけれども、現状どの程度進んでいて、今の状況についてどう見ていらっしゃいますでしょうか。最後に、まだ見直しを進めていない自治体があるということですけれども、今後また更に要請をされるなどのお考えはありますでしょうか。以上3点です。よろしくお願いします。


答: 先ほど申し上げましたとおり、「ふるさと納税」の実績額は着実に伸びていますので、地方創生の観点からも心強く感じています。
 実績が伸びた要因としては、「ふるさと納税」制度が国民の皆様に広く認識をされて定着してきていること、それから、「ふるさと納税」制度を通じて、各地方団体が切磋琢磨して地域の魅力アピールにも努めておられること、があるのではないかと思っております。
 「ふるさと納税」ですが、各地方団体の様々な政策に活用されています。今回の調査でも、「子育て支援等福祉施策の充実」、「地域産業の振興」、「移住交流人口の増加」などに効果があったとの回答をいただいています。
 また、災害の被災地への支援としても積極的に活用されています。
 今後、行き過ぎた返礼品競争については、その是正をしっかり進めながら地域を応援する思いを形にする仕組みとして、「ふるさと納税」制度の健全な発展が図られるように努めてまいりたいと思います。
 それから、5月24日に市町村税課長名で発出しました通知によりまして、返礼品競争の過熱問題に対する影響の大きい、「ふるさと納税」受入額が大きい団体(約200団体)に対して、改めて、4月の通知に沿った対応の状況を個別に確認させていただくとともに、制度の趣旨に反するような返礼品の送付を見直すようにお願いを致しました。
 個別の地方団体に対する見直しの要請に対して、大多数の団体からは、通知に沿った返礼品の見直しを行う旨の意向を示していただいています。
 これは、返礼品競争が過熱している現状に対する認識や通知の趣旨についての理解が確実に浸透して、返礼品の見直しに向けた大きな流れができてきていると認識しています。
 様々な地域事情がある中でも見直しを決めていただきました各団体の御決断は、「ふるさと納税」制度の健全な発展に資するものでございますので、速やかに見直しそのものを実行していただきたいと考えております。
 「ふるさと納税」の受入額が多い約200団体に対して照会を行い、現時点で20団体弱が「見直しの意向なし」としておられます。
 これらの団体につきましては、ほかの多くの団体が見直しを行うという状況を十分御認識をいただき、各地方団体が足並みを揃えて4月の通知に沿った対応を行っていただくことが返礼品競争の是正には不可欠であることを御理解いただけますように、事務方から電話や対面などによりまして、働きかけを継続的に行っているところでございます。
 この取組をしっかりと続けてまいりたいと思っています。


<東京都議会議員選挙の結果を受けての影響>


問: フリーランス記者の上出です。幹事社問の都議選の評価と言いますか、首相はじめ、大変反省、真摯に取り組むということを言っておられるのですが、現実には、一番問題になっていた、この前も質問させていただいた稲田防衛大臣の罷免が必要なのではないかという声がだいぶ強くなっている。この問題とかも含めて2点あります。国会閉会中、審議をやるべきだという、これについては動きもあるのですが、これについてどう思われるかというのが1点。もう1点は、都議選での結果によって、安倍首相が示しておられる憲法改正のスケジュールに影響が出るのではないかと言われていますが、これについてどうあるべきかと大臣はお考えでしょうか。この2点について、よろしくお願いします。


答: 稲田大臣の件については先般も御質問いただきましたが、閣僚の任免権は内閣総理大臣の専権事項でございますので、私からお答えをする立場にはございません。
 閉会中審査につきましては、国会で御議論いただき、お決めいただくことではございますが、やはり今回の都議会議員選挙でいただいた御批判の中に、国会で十分に説明がなされていないといったこともあったと私は感じております。

 こんな中で、与野党の国対委員長がお話し合いをされて、決めていかれることなのだろうと思います。いずれにしましても、国民の皆様が知りたいと思っておられること、また、疑念を持っておられることについては、内閣としてできるだけ丁寧に、しっかりと説明を進めていくべきであろうと考えております。
 また、憲法改正のスケジュールでございますが、これは憲法第96条によりまして、憲法改正案の発議権は国会にございますので、これは国会で議論を進めていただくことであろうと思っております。スケジュールにどういう影響が出るかとのことについては、私の立場では判断しかねます。


<官用車の私的使用について>


問: 朝日新聞の上栗です。金子政務官のお子様を公用車で送っておられたという件なのですけれども、総務省としてルール上問題がなかったと言われる反面、先日の会見で大臣自身が、本人が乗せないと言ってますのでとおっしゃったわけですけれども、子育て中のお母様などからは、これをだめだと言うのは職務上難しいのではないかという声も挙がっています。私自身もそう思うのですけれども、ルール上問題がないのであれば、むしろ大臣から積極的に、乗せてもいいのではないかというお墨付きをあげるというのも、政務官という激務と小さなお子様の子育てを両立させる上では必要な応援ではないかと思うのですけれども、いかがでしょうか。


答: 「官用車の運用上問題があるとは考えていない」ということは、事務方から聞いておりますし、前回の記者会見でも申し上げたことでございます。
 むしろ金子政務官が、「そもそも官用車に家族を同乗させてよいのかとの御批判に対して、改めて自身の行為を振り返って真摯に受け止めたい」との思いから、今後、官用車にお子様を乗せないとの判断をされました。
 実際に働く多くのお母さん方が苦労してお子さんを保育園に送っていらっしゃる中で、今出てきた御批判を受け止めたいとの御自身の判断でございましたので、私は彼女の判断を尊重したいなと思っています。
 ですから、多くの子育て中の親御さんの希望になっていただきたいですし、多くの親御さんが日々御苦労されていることにも思いを致しながら、しっかり頑張っていただきたいなと思っています。これは、あくまでも金子政務官の御判断ですので、それは尊重したいと思います。


<ふるさと納税の行き過ぎた返礼品の現状について>


問: NHKの門脇です。「ふるさと納税」について1点だけお伺いしたいのですけれども、行き過ぎた返礼品を是正して、地域を応援する仕組みにしたいということで、たびたび通知を出されていますけれども、昨年度の実績を見ると、なかなかコメントしづらいかもしれませんが、豪華な返礼品を出しているところが自治体で上位に来ていると思うのですけれども、この現状については大臣どのように受け止めていらっしゃいますでしょうか。


答: 今、個別に団体に当たっている最中でございますので、これからも「ふるさと納税」の御趣旨をしっかり御理解いただけるように対応してまいります。
 例えば、よく例に挙げられます東京都区内から地方に税金が流出してしまうと、特に、地域に住んでいる方の「会費」としての税の性格が失われてしまうといった声に加えまして、地方の町村でも同じようなことが起きています。
 私が自分の地元である奈良県内のデータを見てみましても、本来でしたら、なかなか自分たちでやっていけない厳しい財政状況にある小さな町の町民の方が、よその県に「ふるさと納税」をしてしまうことで、地方の町村が疲弊してしまっているとの状況もあります。
 災害が起きたときなど、たくさんの方々がこの制度を利用して、活用して、応援していただくのは、とてもうれしいのですが、日本全国バランスよく、それぞれの地方で提供される必要な行政サービスを維持しながら、また、工夫をして、主に使途というもの、何に使うのかということをアピールしながら、「ふるさと納税」を活用していただきたいなというのが私の思いでございます。

 

問: よろしいでしょうか。時間がないものですから、申し訳ございません。


答: 今日は開始が遅くなりまして、御協力をいただきましてありがとうございました。お疲れ様です。

 

 

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