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  3. 内閣府特命担当大臣記者会見 平成18年9月~平成19年8月
  4. 23:44~24:01 於:合同庁舎4号館6階会見室

23:44~24:01 於:合同庁舎4号館6階会見室

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1.発言要旨

 皆様、こんばんは。大変遅い時間になりまして申し訳ございませんでした。本日、内閣府の特命担当大臣を拝命いたしました高市早苗でございます。改めまして、よろしくお願いいたします。
 担当する分野に関しましては、今日、官邸での記者会見でも申し上げました非常に幅広い分野になりますけれども、また皆様から鋭い視点での御指導もいただきながら、精一杯努めてまいりたいと思いますので、どうかよろしくお願いいたします。


2.質疑応答

(問)まず、これまでの沖縄とのかかわりについて教えてください。

(答)沖縄に関しましては、スキューバダイビングを趣味にいたしておりますので、度々訪れておりました。沖縄の自然と美しい海とお魚が大好きで、度々自分のリフレッシュのために、楽しみに行っております。
 また、お化粧落としに沖縄の製品をもう何年も愛用いたしております。
 それからまた、経済産業省で副大臣をしておりました時でございますけれども、9.11テロがございまして、米軍基地があるということで、沖縄県民の方々の生命が危険にさらされるようなことがないのかどうか、大変心配しながら内閣府の方からも特別にレクを受けた記憶がございます。私にとりましては大好きな場所でございますし、また、国家として、責任のある政治課題を抱えていると思っておりますので、沖縄県民の皆様の声をしっかり伺いながら、沖縄の新しい可能性を見つけながら発展していただけるように、頑張ってまいりたいなと思います。


(問)官邸での就任会見で、普天間移設はきっちり進めていくとおっしゃっておりましたが、県内でまだ根強い反対があるんですけれども、今後どのような形でお話を進めていくのか、お願いいたします。

(答)前任の大臣にも、非常に熱心に取り組まれたとは思うんですけれども、私自身も、国会の日程もございますけれども、できるだけ早い時期に訪問しまして、これまでにしっかり話のついたこと、そしてまだ課題として残っていること、いろいろなことを自分なりに咀嚼しながら、まずは沖縄県民の皆様の声を十分に聞かせていただくということから始めたいと思います。

(問)就任の際に安倍総理から、沖縄について何らかのコメントなり指示なりあったんでしょうか。

(答)おそらくどの大臣もそうだと思うんですが、私に担当してほしいという項目を御指示いただいただけでございます。

(問)少子化対策なんですけれども、前任者の猪口大臣が、バースフリーというかそういうものを少し掲げて、財源手当てがなかなかつけられずに少し軋轢を生んでしまった部分もあるかと思うんです。少子化対策、どういったところに、やはりこれから主に力点を置いていきたいですか。
 あともう1つ、一人の女性として少子化問題、どこに一番問題があると思われますでしょうか。

(答)もう既に少子化対策については、政府として取り組むべき方向性が打ち出されていることは、皆さん十分御承知だと思います。前任の猪口大臣の時代に決まったことに関しましては、その実現のために精一杯それを推進していくという立場でございます。また具体的に予算編成、年末の予算編成の時期に向けて具体化していく案件もございます。これは金銭的な問題でございますね。
 それで、私が個人的に、非常に大切だと思っていることをお話します。私も一人の女性でございます。今、出生率は非常に低い状態だと。さて、お金を十分もらったら、必ずそれで子供を産むか、産みたいと思うのか、その覚悟はできるのか。
 例えば働いている女性がいったん仕事を中断して、その後同じ職場に戻れる保証がなくても、そこで仕事を打ち切ってでも、子供を産もうと、その時に思えるのかどうか。そんなことをいろいろ考えますと、お金だけの問題じゃなくて、整えていかなきゃいけないことはいっぱいあると思います。まず、キャリアを中断しなくてもいいような働き方、また再び戻ってきて能力を発揮できるような形というのは、多くの働く女性たちのためにつくっていきたいと思います。それからやはり家族観ですね、家族のありがたみ、それから生命の連続性、こういった日本人が大事にしてきた考え方、価値観というのも、子供のうちから学んでいけるような環境もつくっていきたいなと思っております。
 ちなみに、私が6歳の時に弟が産まれました。うちは共働きでございましたので、小さい時から、昔はどこの家もそうだったかもしれませんが、きょうだいのおむつをかえたり離乳食をやったり、ほとんど赤ちゃんの世話をして小学生時代を過ごしました。そんな経験も今の子供達にはないのかもしれません。いろいろな要因があると思いますので、総合的にしっかりと進めてまいりたいと思っています。


(問)骨太の方針では、少子化対策というのは別枠、歳費再削の減別枠になっているということなんですけれども、これからの目玉になるような政策を出していくとか、そういうことは思われますか。

(答)いろいろなポジションで働いていらっしゃる、若しくは専業主婦でいらっしゃる多くの女性の方の声を改めて聞きたいと思います。今まで私は選挙区で、子育て真っ最中のお母さん方と意見交換をしたり、結婚したばかりのカップルたちに集まってもらって、どういう環境が整ったら子供をつくりたいと思うかなどという話し合いをしてきましたけれども、今この立場になりましたので、改めてどういう立場の方がどういう問題を抱えていらっしゃるのか、そういったことも伺って、新たに有効な策があったら付け加えていけるとうれしいなと思っておりますが、今までに決定されたことをしっかりと進めていくということは前提でございます。

(問)北方領土問題についてお伺いしたいんですけれども、地元の人たちは早く問題解決を望んでいるんですが、先日も漁船の拿捕の事件とかがあったりしたんですけれども、問題解決に向けて国も意識というか、関心をどのように図っていこうというふうに思われますか。

(答)北方領土の問題のみならず、これまででも竹島周辺の問題、資源関係の問題、海洋調査の問題のときもそうだったんですけれども、日本の場合は、政府が主権というものを大切に考えて毅然とした行動をとろうとしても、なかなか世論の後押しがないという状況は、残念ながらあったと思います。北海道の方にとって割と身近に感じられる問題であっても、その他の地域の方にとって北方領土というものが日本固有の領土であり、主権を侵害されている状態というのがどういうことなのかということが、身近な問題じゃなかったり、そしてまたその領土、主権というものに対して、強い意識を国民全体が必ずしも持っていないという状況はあったと思います。
 今までも各方面におきまして、この領土問題について意識を高める啓発活動というのはされてきたと思いますので、今までの活動を勉強させていただくとともに、もっと効果的な方法がないのか、例えば教育現場でどのように身近な問題として、日本国民みんなが知っていなきゃいけない当たり前の問題として意識を高めていくのか、そういったことも含めまして、文部科学省ほか外務省とも協議をしながら進めていきたいと思います。あくまでも調整機能を発揮する形で意見交換から始めたいと思っております。


(問)第3期科学技術基本計画についてですけれども、今、初年度から5年間で25兆円という投資目標額でございますけれども、これの達成に向けて、どのような施策を打ち出していくお考えでしょうか。

(答)確かに、直前の5年間では21兆円余りということですから、相当増やしていかなきゃいけないということで、難しさはあると思います。ただ、具体的にどのようにこれを達成していくかというのは、前任者との引継ぎも明日以降ありますので、十分に情報を集めた上で、私なりに判断をさせてください。とにかくメリハリをつけて、効果的にお金を使っていくということでございます。

(問)イノベーションなんですが、研究開発とビジネスの境目の部分だと思うんですけれども、事務方の在り方がどうなるのかちょっと分からないんですけれども、大臣はどのようにイメージしていらっしゃいますか。

(答)今回、安倍総理は総裁選挙でイノベーションへの思いを大きく打ち出されていましたが、私は今日突然にイノベーションも担当するようにと言われたところです。今までも、第3期科学技術基本計画の中の科学技術システム改革のところでもイノベーションという位置付けはあるんですけれども、おそらく私は安倍総理は新たな形でイノベーション政策というのを組み上げていきたいとお考えなんだろうと思っております。今までの計画の中に使われていたイノベーションという言葉に係る施策に限定せずに、新たにイノベーション政策というものを組み上げていきたいんじゃないかなと想像しておりますので、今日は残念ながら総理と意見交換をするチャンスがありませんでしたから、これは十分に総理のお考えも伺いながら進めさせていただきたいと思っております。

(問)靖国神社の参拝についてお伺いしますが、閣僚として、参拝する御意向はお持ちでしょうか。

(答)「閣僚として」という表現をされると、答え方は難しいんですけれども、私は高市早苗として、今までも毎年春、夏、秋と参拝をしてまいりました。これからは閣僚として、総合的な判断はしなきゃいけないと思うんですが、でも私が私である限りは、やはり公務死された方に対して尊崇と感謝の念を捧げるという行動は続けていきたいなと思っております。そういう気持ちは強く持ち続けていきたいなと思います。

(問)今おっしゃったように、年3回のペースですか、これも変えられないですか。

(答)そんなことはないんです。今までも別に毎年必ず日を決めてということじゃございませんでした。おそらく閣僚になったら委員会日程とかいろいろなことで拘束時間がより多くなるので、自分が思った日に必ずしも現地まで足を運んで参拝させていただけるかどうかというのは、それは分かりません。でも、私はいつも東京では靖国神社、地元に帰ると護国神社で、国の先輩にありがとうございますという気持ちを申し上げに行っておりましたので、そういう気持ちは持ち続けたいし、日程が合えば都合のいい時に私はお参りしたいと希望いたしております。

(問)もう一回、それに関連して、安倍首相は靖国神社へ参拝するともしないとも言わないことを、参拝するしないについても曖昧な表現にとどまっているんですけれども、こうした首相の姿勢について、どうお考えになりますか。

(答)本来、私は自分の国のために亡くなった方、公務死された方をどのようにお祀りして、どのように慰霊するかというのは、内政問題だと思っておりました。
 ところが、これが場合によっては外交問題として扱われてしまう、またそのカードとして外交の現場で使われてしまうというような状況が発生した時に、やはり国益を考えて、これを外交問題にさせないための一つの知恵であるんだろうと思いますね。だから、皆様に日をおっしゃらなくて参拝されているのかもしれないし、そうじゃないのかもしれないし、それは私も知る方法がございませんけれども、一つやはりこれは内政問題であるという考え方を示しておられるんだろうと、そう考えております。


(問)食品安全のことなんですけれども、リスク分析などで食品安全委員会の役割が大変強まっておりますけれども、最大のスポークスマン的立場に立たれた今、どのようなことをこれから訴えていかれますか。

(答)そうですね、きっちりとシステムが動いているかどうかということをチェックしたいですね。国民の安全を守る、それを最大限の目的にしているわけですから、いろいろ仕組みもつくった、チェックできる体制も整ってきた、でもそれがきちっと実行されているかどうかの精査を常に行っていたいなと、そんな思いでおります。
 すみません、遅くまでお疲れさまでした。ごめんなさいね。また、改めましてゆっくり個別の政策についても、皆様とお話をしたいと思います。よろしくお願いいたします。ありがとうございました。


(以上)

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