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「文部科学委員長就任」

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 いよいよ6月までの長丁場の通常国会がスタート。
 なんと!高市は衆議院常任委員長に就任しました。それも今国会で注目の文部科学委員長です。
 自民党では「上が詰まっている」為、当選3回で衆議院の常任委員長になることは難しく、思いがけない抜擢人事でした。

 しかし、この人事には紆余曲折があったのです。
 昨年11月、私は当時の野中幹事長からお小言を食らっていました。
 「12月には内閣改造がある。大抵『女性枠』があるやろう。次に我が党から女性閣僚を出すとしたら、君なんだよ。総理もそう思っておられる。ところが、なんだい!最近、君は奥野誠亮議員と組んで、外国人参政権に反対してるらしいじゃないか。公明党さんとの信頼関係に関わる大事な法案に反対するようじゃ絶対に閣僚には出来ないよ。次に自民党から女性閣僚を出す時には、もう一度野田聖子君にでもやらせて次は小渕優子君に飛ばすゾッ」
 「ひえ~っ、ひと廻りも年下の優子ちゃんに先を越されたら淋しいですねえ」
 幹事長にそう言ってはみたものの「別にそれでもいいかあ」と思ったのです。
 だって政策は政治家の命ですもの、特に国家観に関わる法案への賛否を曲げてまで閣僚ポストをいただいても、早晩不穏当発言をして首が飛ぶのが関の山。

 それから、生意気言うようですが「女性枠」という考え方も余り好きじゃないのです。
 女性議員だって同じ土俵で対等に勝負して選挙に勝って議席を得るからこそ、国会でも堂々とモノを言えるのです。人事でも、正当に実力を評価されて役職につかないことには、どんなに頑張っても「あの人は女性枠だから」という色眼鏡で見られてしまいます。真の男女平等を目指すなら、女性議員にゲタを履かせて「男性のお情けによる結果平等」を演出するよりは、「機会平等」でポストを勝ち取らせてもらう方が、女性にとってもメリットは大きいと思うのです。

 そんな訳で「経験に応じた役割の中で一歩ずつ実力つけて、何時か性別に関係なく政府に必要な人材と請われるようになろう」と自分に言い聞かせました。そうそう、マラソンの高橋尚子選手が色紙を書く時、素晴らしい言葉を書かれるそうです。「何も咲かない寒い日は、下へ下へと根を伸ばせ。やがて大きな花が咲く」グッドでしょ?

 年末に尾身幹事長代理から電話がありました。「君を経済産業委員長にどうかという話が出てるんだよ」
 通産政務次官の経験を買って下さったかな、と感謝しつつも「次期国会は何と言っても教育問題ですよ。同じ仕事するなら文教がええなあ」と言ってみたのが当たったのでした。「この抜擢も女性枠なのかなあ」と複雑な思いも有りましたが、絶対にそうは言わさんように頑張るで!

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