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「党幹部に怒られた」

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 1月21日にテレビ朝日系の討論番組「サンデープロジェクト」に出演したことが、えらいことになってしまった!

 「森総理の側近だと思って安心していたのに、なんという発言をしてくれたんだ!今後のテレビ出演に際しては、事前に発言内容について幹事長室と十分に相談をすること」というお叱りを党幹部からいただいてしまいました。グッスン!

 放映後、自民党国対委員長室から幹事長室役員に、「出演していた4人の自民党議員に厳重注意をするように」との怒りの連絡があったのだそうです。
 4人というのは、石原伸晃、塩崎恭久、下村博文、の各衆議院議員と私のことです。
 あの日の番組はKSD問題を取り上げていました。
 私の発言趣旨は、大きく2点だったと思います。

 第一に、株価下落対策で最も大切なことは、平成13年度予算の早期成立である。そのためにも、予算委員会の審議が長期に渡ってKSD問題でつぶれることは避けなければならない。ただし、KSD問題の被害者である中小企業事業者や個人事業主、納税者に対しては、KSD問題の真相を明らかにする責務がある。よって、1月31日の通常国会召集に先駆けて、閉会中であっても政治倫理審議会か厚生労働委員会を開催するべきである。予算審議に悪影響を与えない為にも、自民党を含む与党は一日も早く堂々と論議に応じるべきだ。
 第二に、早急に再発防止策を講じるべきである。KSDは公益法人であるから毎年所管官庁(労働省)に財務報告義務があった。ところが、30億円もの寄付金を任意団体である「KSD豊明会」に流し、これが政界工作に使われた疑惑がある。今後、公益法人から他団体への寄付金にもチュックを入れる必要がある。しかし、公益法人は全国に2万6千もある。所管官庁だけで十分な財務報告書のチェックが出来ているとは思えないので、今後は公認会計士会に委託して民間活力による「監査システム」を創ってはどうか。
 以上が番組中に私が言ったことの全てですが、番組終盤に、田原総一朗氏が4人の自民党議員に問い掛けをされました。「証人喚問もやっていいですね?」
 私も含めて4名は肯定的な返事をしました。

 何か問題が起きる度に全て「証人喚問」というのでは行き過ぎですが、今回の問題は、国民の代弁者として付託を受けた政治家が政策活動を行う上での「越えてはならない一線がどこにあるのか」を問うきっかけとなりました。私たちの政治活動の根幹や国民の政治への信頼に関わる大問題ですから、疑惑を受けた政治家は、むしろ1日も早く積極的に証人喚問に応じて「合法性」を主張し「身の潔白」を明らかにした方が良いと考えたのです。
 ダボス会議に出発される前の森総理にも、電話で私の考えを伝え、それなりにご理解をいただきました。

 しかし、国会日程について野党と大変な議論をしておられる議院運営委員会の理事や自民党国対役員の方々にとっては、身内から上がった声は大迷惑だったのです。しょんぼり…。

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