梅雨前線に伴う大雨で甚大な被害
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６月３０日からの梅雨前線に伴う大雨により、１７県で被害が発生しました。
各地で被災された皆様に、お見舞いを申し上げます。
特に、福岡県と大分県の被害は甚大です。
お亡くなりになった方々に哀悼の意を表しますとともに、御遺族の皆様の深いお悲しみに思いを致し、お悔やみを申し上げます。
大分県日田市消防団員の方が、住民の皆様の安全を守る活動中に土砂崩れに巻き込まれ、命を落とされたことも、悲しみにたえません。
７月６日と７日の朝は、官邸で関係閣僚会議が開催され、その後すぐに、総務省でも災害関係局長級会議を開催し、「総務省・消防庁挙げて、対応に取り組むこと」、「熊本地震の時のように、全ての部局が、それぞれ出来る支援を積極的に考えて行動すること」、「被災自治体に対して、迅速にプッシュ型の支援を行うこと」などを指示するとともに、全員で現場の被害情報を共有しました。
総務省・消防庁では、この数日間、多数の職員達が、泊まり込みで対応を続けています。
消防庁では、大雨による被害の大きい福岡県と大分県に「緊急消防援助隊」を派遣しました。
福岡県においては８府県から出動した１１９隊・４４３名、大分県においては９県から出動した９１隊・３６６名の方々が、地元消防機関や県内消防応援隊と協力しながら、検索救助活動、孤立集落の住民の皆様の安否確認、情報収集活動などに、懸命に取り組んで下さっています。
今日も、緊急消防援助隊と地元消防機関と合わせると、４０００名体制になっています。
消防機関の活動により、福岡県で２２４名、大分県で５５名の方々を救助することができました。
しかし、今日は、消防・警察・自衛隊の方々による活動が進むにつれ、報告される死亡者数も増えていますので、本当に辛いことです。
豪雨直後は、天候不順でヘリが飛べず、もどかしい限りでしたが、今日は、福岡県では、福岡市・奈良県・香川県の消防ヘリが救助隊員の現場投入活動を実施、兵庫県・岡山県・北九州市の消防ヘリが情報収集活動等を実施、大分県では、大分県・高知県の消防ヘリが情報収集活動を実施、と報告を受けています。
本日午後の段階では、孤立地域が徐々に解消されつつあります。
避難所については、福岡県では２８箇所に１４７５名の方々が、大分県では２０箇所に３１３名の方々が避難しておられるということです。
水害や土砂崩れで怖い思いをされた方、自宅が全壊・半壊・浸水などで住めなくなってしまった方、停電や断水などで暑く苦しい時間を耐えてこられた方々のことを思いますと、必要な食料や生活物資のお届けは勿論のこと、今後の復旧に向けた支援にも内閣として注力することが必須です。
携帯電話基地局の停波数も多かったものですから、当初は御家族の安否確認や救助要請にも苦労された方が多数だったと思いますが、総務省と携帯電話事業者で連携を取りながら復旧作業にあたり、停波局数は減ってきました。
放送も、地上波がバッテリー切れで停波してしまったり、ケーブルテレビが土砂災害による幹線断線で視聴できなくなってしまったり、大変な状況でしたが、総務省・ＮＨＫ・民放各社・工事関係者などの共同作業で、復旧が進んできました。
先ずは、総務省・消防庁としては、「人命救助」と「被害拡大の防止」を最優先に、対応に万全を期してまいります。
また、被災した地方公共団体では、応急対策に財政負担が生じることが見込まれます。
当面の円滑な資金繰りの為に、「普通交付税の繰上げ交付」について、災害救助法が適用された４団体から既に御要望をいただいておりますので、迅速に交付決定するべく手続きを進めるよう、事務方には指示をしました。
更に、他の被災団体の実情もお伺いしながら、地方交付税や地方債による地方財政措置を講じ、財政運営に支障が生じることがないように対応をしてまいります。
今は、福岡県と大分県では、救命や避難所開設・運営などで大変な状況ですから、総務省・消防庁から職員を派遣して連絡調整支援等をしてもらっていますが、現地の方々に却ってご負担をかけることにならない時期を見極めて、私も両県に伺います。
とにかく、長く続いた雨によって地盤が緩んでいる地域や増水している河川があり、今夜の天候も心配な予報になっていますので、住民の皆様や救援活動中の皆様におかれましては、引き続き、土砂災害や河川の増水・氾濫に十分にご注意下さい。
