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雇用・消費・世帯収入の現状

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 昨日(9月30日)の閣議で、平成28年8月分の「労働力調査」「消費者物価指数」「家計調査」の結果について、報告しました。
 以下、閣議や閣議後記者会見の時間内ではお伝えできなかった点も含めて、ご紹介します。

【労働力調査】

 8月の「完全失業率」は、季節調整値でみると3.1%と、前月に比べ0.1ポイント上昇しました。

 しかし、「定年又は雇用契約の満了」による求職者(+3万人)や、より良い仕事を求める「自発的な離職(自己都合)」(+1万人)が増加した影響により、完全失業率が僅かに上昇しただけで、依然、約21年ぶりの低い水準です。

 「就業者数」は、6465万人と、1年前に比べ86万人増加し、21か月連続の増加です。
 「15歳から64歳の就業率」は、74.6%と、比較可能な昭和43年(1968年)以降で過去最高でした。

 また、「正規雇用者数」は、1年前に比べ24万人増加し、21か月連続の増加でした。

 以上のことから、雇用情勢については、引き続き改善傾向で推移しているものと考えられます。

【消費者物価指数】

 8月全国の「生鮮食品を除く総合」は、前年の同じ月に比べ0.5%の下落でした。

 これは、電気代やガソリンなどの「エネルギー」が下落したことによるものです。

 一方、「エネルギー」以外では、引き続き多くの品目が上昇しました。
なお、「食料及びエネルギーを除く総合」は、前年の同じ月に比べ0.2%の上昇となり、2年11か月連続の上昇でした。

 物価情勢については、9月16日の『月例経済報告』で、「消費者物価は、横ばいとなっている。先行きについては、緩やかに上昇していくことが期待されるが、当面、横ばい圏内で推移することが見込まれる」とされています。

 生活者として物価情勢と日本経済を見ると、食料とエネルギーが安く、他の品目において緩やかな上昇という状態がハッピーなのだと思いますので、いわゆる「コアコア」の動向を注視していきたいと考えます。

【 家計調査】

 8月分の「2人以上の世帯の消費支出」は、前年の同じ月に比べ実質4.6%の減少でした。

 燃費偽装問題の影響もあり、自動車購入などの「自動車等関係費」が減少したこと、台風の影響もあり、外壁・塀等工事費を含む「設備修繕・維持」が減少したことが目立ちました。

 また、季節調整値で前月からの動きを見ますと、前月比は3.7%の減少(2か月ぶり)でした。

 全体としては、8月の消費は、弱い動きが続いていると見られます。

 8月分の「2人以上の世帯のうち勤労者世帯の実収入」は、前年の同じ月に比べ名目1.0%の増加、実質1.5%の増加でした。
 名目では4か月ぶり、実質では2か月ぶりの増加です。

 「世帯主の臨時収入・賞与」を6~8月期で1年前と比べると、名目0.3%の増加でした。

 以上、雇用も収入も改善傾向にある中で、まだ消費が弱い動きです。

 社会保障制度や日本経済の先行きへの安心感を確かなものにすること、欲しい商品・サービスが生まれる環境を創ること、伸びている企業収益を賃上げや設備投資に廻せるように生産性を上げていくことなど、総務省の政策資源も活用しながら取り組んでまいります。

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