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「重量級内閣の発足」

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 12月5日に、第2次森改造内閣が発足しました。
 勝手補佐官4人組で以前から話し合っていたのは、「最悪の支持率を好転させる方法が1つだけ残っている。それは今回の内閣改造のやり方だ」ということ。

 具体的には次のようなお喋りをしていました。
 「21世紀最初の内閣だから、未来に責任を持てる若手世代も入れて、先見性に富んだユニークな施策を打ち出せる体制を作るのがいいね」
 「与党三党の議員を全員集めて、総理が『新省庁別重点政策方針演説』なんてのをやる。個別の政策に強く賛同する国会議員なら誰でも自薦で大臣ポストを要求できるってのはどうやろ。『私を大臣にしてくれたら総理の政策をこのような手順で具体化してみせます』というレポートを持って総理の面接試験を受ける。まさに、政策重視の適材適所人事やで」
 「でも、そんな前代未聞の改造人事をやらかした日にゃあ、内閣不信任案否決に協力してくれた派閥は怒るだろうなあ。特に橋本派」
 「確かに派閥の年功序列の閣僚推薦リストを無視したら大騒動になるし、主流派閥を怒らせると政権基盤は弱くなるな」
 「そやけど国民は支持してくれると思うで。しょうもない内閣作って支持率が下がったら『森内閣では参議院選挙は戦えない』の声が上がって、顔を立てたはずの主流派閥からもハシゴを外されて早々に退陣やで。一時的に他派閥を怒らせても、国民の支持率が上がってきたら参議院選挙もそのまま森内閣でということになるはずや」

 世耕参議院議員が、清和会(森派)の総会で、勝手補佐官の意見を代表して発言してくれました。「適材適所の人事が出来るなら、森派からは閣僚ゼロでもいいじゃないですか!」とまで言ったのです。私も、清和会幹部にお願いをしました。「12月の改造が勝負ですぜ。思い切ったやつ頼みます」
 結局、私たちの言ったような「派閥の閣僚推薦リスト無視」なんてことは叶わず、「未来型」というには平均年齢が高い内閣になりました。

 それでも妙に「思い切った」人事になったのは確かです。橋本龍太郎さんや宮澤喜一さんは元総理やし、河野洋平さんや高村正彦さんも派閥の長やし、えらく「重量級」の内閣です。
 手堅く仕事をやってもらえそうなので文句のつけようもありませんが、すごくユニークなものを期待していた私たちは脱力感。・・。

 人事の季節って、うっとうしいことも起こります。私個人も、人事前に必ずバラ撒かれる怪文書を全代議士に郵送されてムカムカ。
 「高市は森総理の愛人。こんなのを閣僚にするな」というアホな内容。夏の改造時も確か同じのを配られました。私が入閣したら困る選挙区関係者の仕業に違いないのでしょうが(まだ入閣はありえませんが)郵便代使ってご苦労なことや。お願いだから、私の好みがスリムな男性であることだけは覚えてて欲しい。(総理も同じことを言うかも)

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