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ベネズエラ・ボリバル共和国大使の言葉

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 このところ、3本も抱え込んでしまった議員立法の作業で大忙しでしたが、今日は久々にしっかりと昼食を戴くことができました。
 ベネズエラ・ボリバル共和国の特命全権大使であるセイコウ・ルイス・イシカワ氏が、私たち夫婦を昼食に招待して下さったのです。

 ベネズエラ・ボリバル共和国は中南米の石油輸出国で、最近は石油価格高騰で景気が良く、石油が外交カードにもなっているようです。
チャベス大統領は、米国やブッシュ大統領を公然と批判したり、米国主導のFTAAに対抗してALBA(中南米統合構想)を提唱したり、イランやロシアや中国と関係を深めたりと、政治的には米国と距離がある印象です(経済関係では良いようですが)。 

 日本はベネズエラに経済援助も行ってきており、関係は良いのですが、チャベス大統領が米国に対して厳しい発言をされていることから、ベネズエラの政治リーダーの中には、米国と同盟関係にある日本にも良い感情を持たない方も居られるそうです。

 セイコウ・ルイス・イシカワ大使は、お父上が沖縄県出身で日系ということもあって、日本や日本人への愛情が深く、ベネズエラの政治家たちに何とか日本の素晴らしさを分かってもらおうと努力して下さっているとのことでした。

 先日、ベネズエラの政治リーダーの1人が来日された時、大使が最初に連れて行ったのは温泉だったそうです。
 大使は、「日本人は、『格差社会』などと言っていますが、私から見ると、日本ほど平等な社会は無いと思うのです。温泉では、みんな裸で同じお風呂に入ります。日本の良さを知ってもらうには、温泉に案内するのが良いと思いまして」と話して下さいました。
 そして、「日本人は、何故、日本に満足しないのでしょうか。こんなに平等で清潔で安全で豊かなのに・・」と付け加えられました。

 そのうち、話題は日本の政界事情に。大使は、「大連立」や「政界再編」に興味を持っておられました。
 私自身が、民主党左派や社民党とは政策的に相容れない旨を話していると、大使は、「私から見ると、日本の民主党左派も社民党も、自民党と大差の無い『保守』だと思うのです。他国に比べると、日本ではイデオロギーの対立は殆ど無いように見えます」とひと言。

 夫は大いに面白がっていました。
「確かに永田町ではイデオロギー対立による命がけの革命は無いから、私たちが目を吊り上げて野党と議論している対決法案も、ベネズエラ大使から見たら大差ないものなのだろうね」などと話しながら、帰路につきました。
 少し肩の力が抜けたように感じた愉快なひと時でした。

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