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「宇宙強国の建設」を進める中国

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 日本時間の11月30日未明、中国が、宇宙飛行士3人を乗せた有人宇宙船「神舟15号」を打上げました。宇宙ステーション「天宮」へのドッキングに成功し、今後、宇宙空間での科学実験など、「天宮」の本格運用を始めることとなりました。

 

 構成は、コアモジュール1基(天和)、実験モジュール2基(問天・夢天)で、総質量は3モジュールで約60トン、神舟・天舟を接続して約90トンとなり、常時滞在人数3名です。

 

 スケジュールは、2021年に「天和」打上げ、2022年7月に「問天」打上げ、2022年10月に「夢天」打上げ、2022年11月に有人宇宙船「神舟15号」打上げと、着実に進み、本格運用開始となりました。

 

 利用については、世界の科学者に科学研究・実験機会を提供することとしており、「中国宇宙ステーション(CSS)利用における国連/中国協力プログラム」の下、宇宙医学実験の提案を国連加盟国から募集しています。

 

 また、2016年に中国国務院が発表した『宇宙白書』においては、中国は「宇宙強国の建設」を加速し、宇宙産業基盤の能力を向上し続け、重要技術と最先端技術の研究を強化する旨が記載されています。

 

 具体的には、有人宇宙飛行、月面探査、新世代打上げロケットなどの重要プロジェクトを継続的に実施し、宇宙インフラシステムを構築する旨が記載されています。

 

 2021年版の中国『宇宙白書』では、5年間で、新しい開発段階として、宇宙科学・宇宙技術・宇宙応用の全面的な開発の推進による「宇宙強国の全面的な建設」を開始することを謳っています。

 

 中国は、「宇宙強国の建設」に向けて着々と前進していると認識しています。

 

 日本は、国際宇宙ステーション(ISS)計画に参加しており、我が国の宇宙飛行士が船内・船外で様々な宇宙活動を行い、貴重な経験や知見を蓄積してきています。

 去る11月18日には、「2030年までのISS運用延長」への参加を発表しました。

 

 ISSの運用を通じ、月面を探査する「アルテミス計画」などで必要となる技術(深宇宙補給技術、有人宇宙滞在技術、重力天体離着陸技術、重力天体表面探査技術、水・空気再生、自動ドッキング、実験の遠隔化・自動化・自律化、高効率の環境制御・生命維持システム)の実証を行います。

 日本も、「宇宙先進国」としての地位を更に高めてまいります。

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