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「大臣の職務」と信じて頑張った日々は「徒労」だったが、貴重な任期は懸命に働く決意

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 週刊誌に「NTTとの会食」に係る報道が出たのは誕生日を迎えた週で、友人達が送ってくれたバースデーカードやお祝いメールを読む気力も無く、御礼状や返信メールを出すのも遅くなり、申し訳のないことでした。

 公式サイトのご意見欄に誕生日祝メッセージを賜った皆様にも、感謝申し上げます。

 

 この2週間は、衆議院の本会議や委員会、自らが政調会長だった時に発足させた党の会議や同僚議員との各種勉強会などに出席するだけで、精一杯の状態でした。

 

 政治家ですから、週刊誌に叩かれることには慣れていますし、週刊誌報道を受けてテレビ番組や新聞やネットで一方的に叩かれていること自体が、特別に苦痛だったわけではありません(ネットに「死ね」「消えろ」などと書かれたことは、決して気分が良いものではありませんでしたが)。

 

 私が精神的な疲労を感じていたのは、自らが「これも、大臣の職務だ」と信じて、通算約4年間の総務大臣在職期間に、体力的にも相当な無理をして出席をしていた関係団体や事業者との意見交換会が悪事であるように決めつけられていることで、「徒労だった」と思わざるを得ない虚しさです。

 

 私は、行政機関の長として仕事をする期間には、特に強く意識して、省内における自らの重要な役割は、「様々な現場の実情」を十分に理解した上で、「生活者の視点」に立って新施策の構築や運用を行うことだと考えていました。

 

 総務省では4800人を超える職員が働いていましたが、政治家は、大臣1人、副大臣2人、大臣政務官3人の、合計6人です。

 私達「政務3役」と呼ばれる6人は、地域活動を通じて多くの有権者の皆様のお声を伺い、厳しい選挙戦を戦い抜き、「主権者の代表」として立法府である国会の議員として働くとともに、行政府である総務省でも働いていたわけです。

 

 だからこそ、行政府に入った国会議員については、「出会った方々がお困りのこと」や「1人の生活者として、自ら気付いたこと」を解決するべく、施策の運用を改善したり、新しい政策を考案して政府の施策に仕上げて実行したりすることが、特に重要な役割だと考えていました。

 

 総務省は、平成13年の省庁再編により、旧自治省、旧郵政省、旧総務庁が統合して誕生した巨大官庁ですから、実に多くの団体や事業者から意見交換の機会を求められます。

 地方団体の他、放送、通信、郵政などの関係団体や事業者や労働組合、所管する行政書士会など。

 

 国家公務員である職員が会食を伴う意見交換会に出席すると、持参する会費負担も大変ですし、金額によっては届出の手間も生じ、相手が指定した会費が間違っていた場合には『国家公務員倫理法』に抵触する可能性もあります。

 よって、むしろ同法の対象外である特別職の政務3役が、積極的に意見交換会に対応するべきだと思ってまいりました。

 

 特に国会会期中は、早朝から官邸での各種会議、閣議日には記者会見をこなした後、9時から17時までは衆参両院の本会議や各委員会での答弁、短い昼休みは閣議にかける法律案・人事案・野党議員の質問主意書に対する答弁書など多くの決裁、夕方は省内の有識者会議や官邸での会議への出席をこなすと、18時15分の退庁時間を過ぎることが度々です。

 

 その上で、各種団体や事業者との意見交換会に応じようとすると、どうしても夜間になってしまいます。

 夜間に役所に来ていただいて意見交換を行うと、大臣室の職員も帰宅できませんから、働き方改革の点からも、退庁時間後は可能な限り早く大臣室を出ることにしていました。

 

 19時前後からの夜間の意見交換会では会食を伴うことが多くなりますが、「国民の疑惑を招くような行為をしてはならない」という『大臣規範』を厳格に守る為に、全ての会合について、「完全割り勘」か「全額当方負担」でなければ会食には応じられない旨は先方に伝え、必ず会費を支払っていました。

 

 「全額当方負担」の場合というのは、総務省が所管する放送局の方と所管外の新聞社の方が混在している会合や、局長級以上に配布されている大臣日程を見て「勉強の為に同席したい」と希望する総務省職員が居た場合です。

 勿論、『公職選挙法』に抵触しないように、出席者の中に奈良県民が含まれていないかどうかも、先方に確認していました。

 

 先方から指定される会合場所は、殆どの場合、公式サイトを調べれば料金表が掲載されている飲食店ですから、先方が最も高いコースを選ばれても不足がない金額を調べた上で、先方と秘書が事前に十分に打ち合わせた上で、持参する会費を決めていました。

 

 NTTの会合場所は、企業の福利厚生施設で公式サイトが見付かりませんでしたが、NTTグループの電友会の欄に記してあった8000円(会員利用は6400円)も参考に、秘書が先方と打合せをした上で、指定された会費を持参し、万が一、消費税や飲料代金でオーバーするリスクを考えてお土産を持参し、1回あたり26500円の負担を致しました。

 先週になって、同行した警護官やドライバーにも食事を出していただいていたことを知り、計4食分にあたる彼らの食事代金や先方が注文された飲料代金も含めて追加的な支払いを致しました。

 それでも不注意だと言われたら仕方ありませんが、この時も秘書が事前に先方と十分に打合せをした上で会費を決めていただき対応をしたものですから、瑕疵は無かったと思っています。

 

 また、経済団体やロータリークラブなどの社会奉仕団体から講演を依頼されることもありましたが、多様な業種の方々が混在する場ですので、講演料を受け取らないことは勿論、講演前の朝食や昼食もお断りをして、会場の皆様の食事が終了するタイミングで講師席に座るなど、細心の注意を払ってきました。

 

 夜間の会合が入った日でも、役所で処理し切れなかった大量の書類を自宅に持ち帰って深夜に読み込み、洗濯やアイロンかけをし、翌日も早朝から公務があることが殆どでしたから、「1分でも早く帰宅して、仕事や睡眠の時間を確保したい」というのが本音でした。

 

 会合の場でも、先方の御意見についてメモを取ることに精一杯で、殆ど何も食べずに帰宅して、深夜にカップラーメンや餅を食べることも度々でした。

 

 夜間の会合については、体力的には相当な無理をしてでも、「特別職である大臣として大切な職務の一環だ」と考えて対応し続けてきたことでしたから、「そもそも、政治家が団体や事業者と会食をすること自体が間違っている」といった趣旨のコメントを聞く度に、「全てが無用な努力だったのか」という虚しさから、脱力感が辛い2週間でした。

 

 他方、「今後は、どんな役職に就いたとしても(就かない可能性も高いですが)、一切の会食に参加しなくても良いのだ」という安堵も感じています。

 

 昔から、同僚議員から会食に誘われても断ることが多く、同僚議員からは「付き合いの悪い人」「とっつきにくい人」と思われているのでしょうが、私は場を盛り上げる会話が苦手ですから、決して「一緒に飲んで楽しい人」ではありません。

 これは永田町では弱点でもありますが、今さら性格を改善する余地は無さそうですから、諦めています。

 

 いつまでも過去の徒労への脱力感などで仕事の効率を下げていては、衆議院議員としての貴重な任期が勿体ないですから、来週からは心機一転、仕事量を更に増やしていきます。

 

 特に、自分で起草した議員立法案2本につき(1本は党議決定済み・国会提出の可否は他党と調整中、1本は党に提出済・党内審査を要請中)、今国会への提出が認められるよう、懸命に頑張ります!

 

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