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大晦日に、北方領土視察のご報告を

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 今日は、大晦日です。
 「早くも年末か~」と思うと同時に、「長い3ヶ月だったなあ」という感じもして、自分でもどちらが本当の感覚なのかわからなくなってしまっています。

 9月26日に閣僚に就任してから、すぐに臨時国会がスタートしました。
 担当分野が多い為、衆参両院で開催されている複数の委員会に答弁者として出席しなければならず、殆ど毎日のように、朝から夕方まで国会の委員会室に座っていたような気がします。役所の仕事や政務に関する書類を処理できる時間は早朝と夜間だけでしたから、1日1日はとても長く感じました。

 ところが、御用納めの日を迎えても、大臣室のデスクの上には未処理の書類が積み上っており、「あっと言う間に年末になってしまったなあ」という思いも致します。
 結局、今日も3が日も役所から持ち帰った書類の山と格闘しながら過ごすことになりそうですが、「何とか今日中に、台所とトイレと風呂場の磨き掃除だけはやってしまうぞ~」と主婦の決心・・。
 ともかく健康に過ごせたことに感謝しながら、新春を迎えたいと思います。

 年末にバタバタしていたので、なかなかこのページを更新できず、ご報告が遅くなってしまいましたが、去る12月15日(金)から16日(土)にかけて、北海道根室市を訪問。大臣就任後、初めて北方領土を「視察」してまいりました。
 北方領土については、「視察」と「訪問」は別物です。来年夏には、船で択捉島を「訪問」する予定ですが、今回は、納沙布岬の先端から北方領土を目視するだけの「視察」でありました。

 それでも、僅か3・7km先の貝殻島の灯台や水晶島をはっきりと見ることができ、目と鼻の先にある自分たちの故郷に帰りたくても帰れない元島民の方々の切なさや悔しさをお察しすると、胸が締め付けられる思いが致しました。
 すぐ目の前でロシア漁船が操業しており、その左方には日本の海上保安庁の船。緊迫した空気を感じる光景で、改めて第31吉進丸の銃撃拿捕事件で尊い命を落とされた盛田さんの御冥福をお祈り致しました。

 その後、北海道立北方四島交流センターで、元島民や地元関係者の皆様と懇談をさせていただきました。
 北方領土がロシアに不法占拠されて61年もの歳月が過ぎ、元島民の皆様は高齢となり、既にその半数以上の方がお亡くなりになられております。皆様からは、一日も早い四島返還を望む切実な願い、北方領土隣接地域の厳しい現状などについて、お伺いしました。

 北方領土返還の実現には、全国民による国を挙げての強力な後押しが必要です。そのためにも、国民世論の啓発に力一杯取り組んでまいりたいと思います。
 特に、次代を担う若い世代の皆様に、北方領土問題について正しく理解していただくことがとても大切であり、北方四島が日本の領土であることについて、初等教育の段階から、国際法の経緯も含めて系統的に理解できるような体制づくりが必要だと考えています。
 懇談の席では、学校教育現場での北方領土教育を充実させるため、学習指導要領への領土問題の明記・教材の充実・教師への研修などについて、文部科学省に申し入れる予定であること、返還運動を支える根室管内の経済振興策に取り組んでいく旨を、地元の皆様に申し上げさせていただきました。

 19日(火)に開かれた閣議の後には、地元の皆様から「総理にも、是非北方領土を視察してほしい」とのご要望があったことを安倍総理にお伝え致しました。
 現職総理の訪問日程調整は相当困難なことであるようですが、政府として、不法占拠されている領土については、毅然とした姿勢で臨むことが大切です。
 安倍総理は、初当選された頃より国民の生命や領土主権を守ることに熱心な政治家でしたから、地元の皆様の切実な思いをしっかりと受け止めて下さると確信しています。

 最後になりましたが、寒風吹く納沙布岬で待っていて下さり激励して下さった多くの元島民の方々や地元の高校生たちに、感謝を申し上げたいと思います。
 皆様の気持ちにお応えできるよう、一生懸命働いてまいります。

 そして、このページに目を通して下さいました皆様、お元気で良い新春をお迎えになりますよう、お祈り申し上げます。

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